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二月上旬~花嫁舟に遭遇~
こういうこともあります。
川下りをしていて、日吉神社にさしかかりました。
うちの会社の花嫁舟がちょうど出発した頃合いでした。
「あれが花嫁舟です。日吉神社で神前式を終えられたお2人、家族、親族、お友だちを乗せた2隻の舟が見えます」
赤絨毯を敷いた花嫁舟には、新郎新婦にご家族。
2隻目の舟には親族やお友だちが乗られているようです。
私の操船する舟のお客様から「おめでとう」や拍手があがります。
舟はどんどん花嫁舟に接近します。
ここで私は思案します。
花嫁舟のスピードは乗合舟と比べて圧倒的に遅いのです。
後ろについて、ゆっくり行くか、それとも追い抜くか・・・。
私は竿を持つ手を緩めてゆっくり流そうとします。
・・・・・・。
そんな私に気づいた、2隻目を操船していた先輩船頭が後ろ手を、くいっくいっ
と動かし先に行けと指示します。
(さよけ)
私は頷くと、一気に花嫁舟を抜いて先へと舟を進めます。
ここらへんの判断、結構難しいんですよね。
判断がね~。