12月中旬~久しぶりに前撮りで花嫁舟担当になりました~
やっぱり緊張します。
久しぶりに花嫁舟担当になりました。
とは言いましても前撮り舟です。
式の前に、花嫁舟の写真を撮るんですね。
本ちゃんの花嫁舟と比べると、家族や親族、お友達など来賓の方々がいらっしゃらないので、幾分か肩の力を抜いて取り組めます。
とはいえ、赤絨毯を敷き、お二人の座席を作る花嫁舟仕様は変わりません。
もとより、船頭は全力で望みます。
やがて、新郎様が紋付き羽織袴姿、新婦様が色打掛の着物姿でお見えになりました。
二隻目の舟にはカメラマンが乗られて舟は出発します。
舟が発すると、私は一息吸い、
「本日はお二人、真におめでとうございます。お祝いの歌を一曲歌わせてください。船頭祝い唄・・・」
四海波平らかに瑞色の天
七宝のせきたる福神の舟
めいちょう一曲高砂の舞
家運隆々として万年に及ぶ
私が歌い終わると、カメラマンさんの指示に従い、舟の動きや向きを変え、お二人のベストショットを撮っていきます。
撮影が終わり、
「それでは、もう一曲お祝いの歌を高砂」
高砂やこの浦舟に帆を上げて
月もろともに入り潮の
波の淡路の島影や
近くん鳴尾の沖過ぎて
はや住吉に着きにけり
花嫁舟はゆっくりと南門へ到着します。
「本日は真におめでとうございます。お二人お幸せに」
お二人が無事降りられた後、
「ふう」
私は満足気に一息つきました。
おふたり、お幸せに。