高志の過去 スリースインガーのたかし
中学時代の好青年スリースインガーのたかし
悲しい夏の思い出
高志は中学までは野球部
身体能力の高さと恵まれた体格(175cm)性格も当時は明るく誠実
頭は良くはなかったが、その性格から誰からでも好かれる好青年だった
高志の人生を変える出来事があったのは3年最後の夏
高志は部長でエースで4番
バッティングの際スイングが早すぎてバットが3本に見えることから
巷ではスリースインガーのたかしと呼ばれていた
地区予選までは高志の好投とホームランで勝ち続けてきた
問題が起きたのは県大会2回戦
地区予選と同じように高志のホームランと好投で迎えた9回裏
試合は1-0
後1アウトとればベスト8
流石の高志にも疲れが見えていた
先頭打者をフォアボールで出してしまい
続く2番打者バント
しかしキャッチャーのエラー
ノーアウト1.2塁
続く3番打者
高志の投球に何とか食らいついての内野転がるボール
まさかのエラー
試合は1-1の同点
この時、高志は感じてしまった。
自分への期待のプレッシャー
チームメイトの絶望
次の高志の投球は今までとは違い気の抜けた一投
カキーン!
簡単に球はバックスクリーンへ
試合は1-4
あっけのない敗北
試合後のチームメイトや応援してくれた人の励まし
悔しさも申しなさも感じることがなかった
この試合の後から高志は今までの明るい性格から
口数少ない内向的な性格に
そしてチームスポーツは辞めようと決心するのであった。