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モレクの後継者  作者: 雨白 滝春
第四章
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第三十二話 後日譚

 後日譚。


 この日、俺たちと別れて帰宅した後の白馬さん。


「ただいまー」


「あら、お帰りなさい。大丈夫だった?」


「なにが?」


「ほら、あなたこの間、悪の秘密組織に連れ去られて、改造人間にされたばかりじゃない」


「大丈夫よ、あの組織ならちゃんと私の手で壊滅させたじゃない」


「そうねえ。でもあなたったら、特殊能力とか言ってヒーロースーツ装着したりするから、いろいろと心配なのよ」


「心配かけてごめんね、母さん。でもほんとに大丈夫だから。今日もみんな、恋敵どもを殺り損ねたりしたけど、勝負は引き分けにまで持ち越せたから、問題は何も無いよ」


「そう、ならいいけど………、ん? 恋敵………、ってええ、あなた好きな人出来たの⁉」


「そ、そうだけど、悪い?」


「いえ、驚いたけど、そうね。じゃあ、邪魔する有象無象どもは、情け容赦なく抹殺しなさいね。何が何でもその人をモノにするのよ」


「大げさだなあ、でもありがと。うん、必ず私のモノにしてみせるわ」


「ただいまー」


「あ、父さん、お帰りー」


「聞いてくださいよ、アナタ。この子、好きな人が出来たらしいのよ」


「なにっ。この間、悪の秘密組織にさらわれて、改造人間にされたばかりなのにか。相手はどんな男だ? レッドかブラックか、まさかカレーの好きなイエローじゃないだろうな」


「どっちかって言ったら、ブルーかな。初めて声かけた時、すっごく悲しそうな顔してたから」


「ブルーかあ、途中で死んで別の新キャラに交代するタイプのカラーだな」


「ううん、そんなことゼッタイさせない。私が必ず守るから」


「オイオイ、それ、死亡フラグだぞ」


「アナタ、この子もいつまでも子供じゃないんだから、少しは任せて見守りましょう」


「そうかあ、そうだな」


「ありがとう、父さん、母さん」


 こうして喜多家の夜は、ゆっくりと更けていく。

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