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THE・侍  作者: 高杉新八
2/2

甲 「侍」

 ~川上翔~

やっちまった・・・どうしよう・・どうすればいいんだろう・・ 俺は慌てて自転車を降り、袴の男に近寄った。

「だ、大丈夫ですか!?すみません!よそ見していたらつい・・あぁ本当にごめんなさい!」

今まで生きてきて、こんなに焦ったのは初めてだ。男から返事はない。・・やばい。そう思った瞬間、男は立ち上がり、

頭を擦りながらあくびをした。・・・・え? え・・大丈夫なの・・?男は眠そうに言った。

「あ~あ~痛いじゃない。よそ見とかホント気をつけてよ。危ないじゃない。ホラホラ見て、袴汚れちったじゃん。」

む・無傷なのか??いや、それはないだろ。でも平気でしゃべってるよこの人!

よく見れば、青髪に袴って、しかも刀まで腰にかけとるし・・なにものだよ・・

「まー気をつけてよ?自転車も乗用車、車と同じ気持ちでよ、ぶつかられると、痛いんだぞ?」

いや痛そうじゃねぇよ・・・

「あーはい。すいませんでした。本当にお怪我はないんですね?」

「うん。ねぇよ。俺は侍だからね。かんたんにゃ傷つかねぇのさ。」


侍・・・・

侍か・・小さいころ憧れてたな。いつかなりたいって。そのたびに、母さんが 今はもういないって言ってたなぁ。

この人はきっと変わってるんだな。変な人なんだな。侍名乗るとか、馬鹿げてるよ。


「んじゃな、今度ぶつかったら、・・斬るぜ・・!」

「は、はい。気をつけます。」

全くおかしな人だ。斬るってよ。笑っちまう。


そう言い残して、彼は去っていった。  あ・忘れてた、遅刻だぁ!!


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