プロローグ
どうも、木綿希です。以前投稿したリスタートのリメイク版となっております。前より面白い作品に仕上がっていると思いますのでこの話以降も読んでいただけると幸いです。では、この作品をお楽しみください。
プロローグ
"ジリリリリリリリリリリリリッ……"
「ふぁ〜眠っ。あと五分……。」
アラームの音でいつも通りの時間に起き(てはいないが)、いつも通りのどこにでもいるような大学生の何気ない一日が始まるはずだったのだが……。ふと、俺は自分の声に違和感を覚えた。その違和感の正体はいつもより高い俺の"声"。
「よし、予定通りあと五分寝よ……。」
だがその違和感をただの気の所為だと断定……いや、自分に言い聞かせた俺はアラームを止めるために目覚まし時計へと手を伸ばす。そして二度寝をする前提で早めに設定したアラームを止めて日課の二度寝をしようとした俺。ついでに通知だけ確認しておこうと思い、何気なく見たスマホの画面に反射していたのは……
見慣れた自分の顔……ではなく美少女だった。
はぁ?いや、見間違い。そう、見間違いなんだ!もう一度落ち着いて画面を確認したらいつもの俺の顔が……。
「はぁーーーーー!?」
そこには先程と相も変わらずスマホの画面には見覚えのない美少女が反射していた。
「ッ!?」
この娘が自分なわけないし夢、だよなぁ!?うん、夢。そう、これは夢だ夢なんだ夢に違いない。あれだよ、あれ!白昼夢ってやつ?俺ちょっと前に本で読んだから知ってるんだ!なんか妙にリアルなのはそういう事か!TSとか創作物の世界での話だし、白昼夢ってやつに決まってるよ。でも別に現状に不満はないはずなんだけどなぁ……。ハハハハハッ……。
「ふぁ〜〜」
ね、眠いし寝よ寝よ。俺は疲れてるんだ、最近は課題とかで忙しくてあんまり寝れてなかったしな。そもそもその予定だったしいつも通り二度寝しよ。いつも通りの行動のはずなのに……。どうしてこんなにも……胸騒ぎがするんだ?)
これが夢でもなんでもなく"現実"であり、現状が彼の想像よりも遥かに悪いということに彼が気が付くのはこの時から数時間後のことだった……
そう、彼は"寝坊"をしたのだ。これまでの行動を遡ってみて欲しい。そうすれば彼の大きなミスに気付くだろう。現実逃避に必死で二度寝をする前にアラームをかけ直すのを忘れたのだ。スマホでアラームをかけていれば良かったのだが彼は寝起きが悪い。だからこそ目覚まし時計をわざわざ買ったのだが残念ながらスヌーズ機能が付いていなかった。
アラームをかけ忘れた時点で寝坊は必然で、かけ忘れたのが悪いのだが……この日はしょうがない。うん、しょうがない。それどころじゃなかったし……と彼は後に語った。
ここまで読んでいただきありがとうございました。毎日投稿出来るよう出来るだけ頑張ります。この作品をこれからもよろしくお願いします。