17.神の作った美しい世界
昔々、世界は美しい羅列と永遠の世界でした。
永遠に続き、進化しては戻る世界。
並んで結んで繋がる世界。
そんな世界に綻びが生まれました。
人間が生まれたのです。
「人間」は繋がり分かち合い、神を生み出しました。
彼らは頭が良い生物だったので、
神に支配されることこそ真の幸福だと考えたのです。
しかし、作られた神は思いました。
なんて面白味のない世界だ、と。
神は何よりも独善的で欲望に忠実でした。
神は人間を滅ぼそうと企みました。
そうして、もっと欲のある種族を生み出す為に。
神は自分の化身のような種族を作り、
人間と戦わせました。
みるみる内に進化する様に、神は目を輝かせました。
神は自分の化身1人を、自身と同じ力を持たせ、
戦争を起こし続けようとしました。
そうして女神が生まれました。
女神は戦争を続ける内に、人間に説得され、
「人間」を別の世界へ逃がしました。
それを知った神は怒り、女神の四肢を奪いました。
神は人間を取り戻そうと、
別の世界への干渉もし始めました。
そうして、女神は今日も…
哀れな小さな生き物に力を与えます。
博愛主義の、見栄っ張りな女神は、
今日も万能なふりをして力を与えるのです…
「…何の話だ?結局」
私は首を傾げて質問した。
「神話ってのは得てして意味が分からない物だ」
家庭教師のエリーは背中を向けて答えた。
「噂によると、
何処かに女神直筆の神話があるらしいぞ」
四肢がない?本当にそうだったか?
顔は見たが…
ハッキリ見てないから分からないな…
「…今いる『人間』はなんなんだろうな。」
家庭教師は目を伏せて言った……




