14.女王様と家庭教師
しーと戯れていると、
私の家庭教師が、勢いよく扉を開けて入ってきた。
「おい」
すごい剣幕なので少しビビる。
「な、なんだ」
「ソイツは誰だ」
「しーと名乗る少女だ」
しーは威勢よく名乗った。
「しーよ!なんか文句あんのッ!!」
家庭教師は怪訝な顔で私を見た。
「…ソイツと何か約束はしていないだろうな」
「してないが…」
「友達になったわ!だから一緒にいるのよ!」
「あ゛?友達だぁ〜??」
「と、友達になった記憶はないが…」
「なったわよ?しーは優しいんだからっ!」
何だか家庭教師は怒っているようなので
誠心誠意謝っておく。
「付いてきてしまったんだ、すまない」
すると家庭教師は苛立ちながらも、
「…家庭教師の身分でどうこう言うのもアレだが、
ソイツと仲良くするとマズイことになるんだ。
今すぐソイツを追い出したいまである」
と言った。
「知ってるのか?しーを…」
そう聞くと家庭教師は黙った。
考え込んでいるようにも見える。
「………。」
「しーもアンタのこと知ってるわよ!
アンタ、リリーの…」
「一旦黙れ」
しーはちょっとムッとして呟いた。
「…アンタとも友達だと思ってるのよ、しーは。」
「…そうか」
「何の話だ?とにかくお母様の許可は取れてるぞ!」
「……いいか、ソイツの…しーの正体は…」
ドタドタと走る音が聞こえてきて、バーンと扉が開く。
「何やってるんですかー?私にも教えて下さい、魔術ッ!!」
家庭教師は呆れた様子でその人物の方を見る。
「…はぁ、サクラ・ナルミヤ…」
サクラは分厚い魔導書を片手にスタスタと歩いてきて、私の家庭教師に言い放った。
「私、《魔術》が習いたいんです!!」
そしてこちらを向いて言った。
「リリーちゃん、私に恥かかせようとしてたでしょ!」
そう、サクラはマトモに魔術を勉強していくにつれて、私に嵌められたことに気付いたのだ!!




