20.パンジャンと撤退と交際開始
影華は男にはあまり興味がありませんが、その代わり兵器の事になると飢えた獣の様になります。
(禍津 影華視点)
カミラエルとの戦闘開始から数分後……
「【兵器錬成】、【パンジャンドラム】10台なのです!」
ーガラガラガラガラガラ!
「ふふふ♥️!……どんと来るザマス♥️!」
ーガラガラ……ガシャガシャ……ドカァァァァァン!
「うっ……さて、これでどうなるかなので……」
「ゲホッ!ゲホッ!……まだまだザマス♥️!」
「だったら次なのです!」
……私達は2人とも、ハイになってたのです。
最初こそ私も色んな珍兵器を出そうと思ってたのですが、何だかんだパンジャンドラムを走らせるのが1番楽しいので、ひたすらパンジャンドラムを出しては爆発させ、出しては爆発させを繰り返し……
最早、私もカミラエルも目的を見失ってたのです。
「さあ、次はどんな攻撃をするザマスか♥️?」
「……【兵器錬成】、【浮遊式パンジャンドラム】なのです!」
ーブォォォォォォォ!
「なっ、それは反則ザマスよ!?」
私が出現させたのは、ロケットエンジンで空を飛ぶパンジャンドラムらしき何かだったのです。
「これは、とあるゲームでとあるプレイヤーが作り出した空飛ぶパンジャンドラムなのです!……私が作り出せる空想上の兵器は、何もアニメや特撮の兵器だけじゃないのです!」
「……まさか、パンジャンドラムもこんなに魔改造されるとは思ってなかったザマショうな……」
ーヒュゥゥゥゥ~……ドカァァァァァン!
……私が錬成した"浮遊式パンジャンドラム"は、呆れ果てるカミラエルの頭上へ綺麗に落ちて行ったのでした。
でも、これでカミラエルが倒れないのも知っているのです。
「次なのです!……【兵器錬成】、【凶暴式パンジャンドラム】なのです!」
「gruuuuuuuuuuuuuuuu!」
ーガラガラガラガラガラ!
次に私が錬成したのは、血を吐いて白目をむいた大きな顔面らしきものが付いたパンジャンドラムだったのです。
そのパンジャンドラムは顔面らしきものから大きな唸り声を上げると、カミラエルのもとへと走って行ったのです。
「ゲホッ!ゲホッ!……って、また変わり種のパンジャンザマスか!?」
ーガラガラ……ドカァァァァァン!
「よし!……上手く制御は出来ているのです!」
ああ、こうも変わり種パンジャンを疾走させる事が出来るとは思わなかったのです。
次はどんなパンジャンを疾走させるか、考えるのが楽しいのです。
ただ、こんな楽しい時間も長くは続かない様で……
「ゲホッ!ゲホッ!……さあ、次は……って、ん?」
「……どうしたのです?」
突然、カミラエルが校門の方を向いてフリーズしたのです。
「いや……どうも陽動役のメイド達が、脳にクソみたいな情報を流されてるみたいザマス。……あんまりあの子達が苦しむのも嫌ザマスから、今日はこの辺でお開きにするザマスか」
「なっ……今になって、なのです!?」
やっと楽しくなって来たこのタイミングで、まさかの解散なのです!?
……って、校門の件忘れてたのです!
「生憎、私にとってメイド達は大切な部下なんザマスよ。……私から言っといてアレザマスが、勝敗はどうするザマス?」
「……私の負けなのです。……少なくとも、カミラエルを削り切れる気がしないのです……」
「そうザマスか……じゃあ、またザマス!」
ーバサッ!バサッ!バサッ!
そうして、カミラエルは背中から大きな蝙蝠の羽を出すと、校門の方へと飛び去って行ったのでした。
……それを見送る私の心情を何故か寂しさが占めてた辺り、カミラエルはしっかり結果を残して行ったのだと思わざるを得なかったのです……
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(その直後、禍津 明視点)
「お前達、大丈夫ザマスか!?」
俺達がどうにか有利に勝負を進め始めた直後、その場にそんな声が響いた。
そして、空を見上げると……
「な、何だ?」
「あれは……」
そこに居たのは、黒いゴスロリドレスを着用し、赤紫色の長髪をポニーテールで纏め、背中から大きな蝙蝠の羽を出した、可憐な少女だった。
すると、武音子先生がその少女に対して反応し……
「チッ!……カミラエルの馬鹿かァ!」
「……"No.3"ザマスか……ま、今回は用件も済ませたザマスし、ひとまずは大人しく帰ってやるザマスよ」
……武音子先生の言う通りなら、この少女がメイド達の主人って訳だが……目的は済ませた、だと?
「……何をしてやがったァ?」
「ちょっと、禍津 影華という者にパンジャンドラムで遊ばれただけザマスよ」
「パンジャ……何だァ!?」
「っ!?……え、影華は無事なのか!?」
まさか、カミラエルの目的は影華だったのか?
だが、何でだ?
そう考えていると……
「心配しなくても無事ザマスよ。……にしても、空飛ぶパンジャンだったり、顔が付いたパンジャンだったりをぶつけられる体験は初めてだったザマスよ」
「……影華、マジで何したんだ?」
確かに、兵器オタクの影華は英国が誇る珍兵器の1つことパンジャンドラムもお気に入りだったが……空飛んだり顔が付いてたりって、前世で見た某ゲームみたいな事をやる奴がこの世界にも居たのか……
「……お、お嬢様……」
「よく耐えたザマスね。……後でいっぱい褒めてやるザマス」
「あ、ありがたき幸せにございます……」
メイド達が大人しく従ってる辺り、マジで慕われてるんだな……
「じゃあ、今日のところはこれで失礼するザマスが……多分、すぐにまた会うと思うザマスけどね」
ーバサッ!バサッ!バサッ!
「……2度と来んなァ!」
こうしてカミラエルと部下のメイド達は去り、夜中の騒動は幕を下ろしたのだった……
その数分後……
「……明、今回は大変だったね……」
「ん?……あ、アヤノか……」
少し休んでいた俺のもとに、かなり疲れた様子のアヤノがやって来た。
「……ボクが限界を突破出来たのは、明のお陰だよ。……本当にありがとうね?」
「そうは言っても、後半は殆んど役に立てなかったけどな?」
「ははは……でも、嬉しかったなぁ~。……ボクに告白してくれるなんて♥️」
「ブフォ!……そ、そういや告白しちまってた……」
忘れてた訳じゃない。
ただ、このタイミングで切り出されるとは思っていなかった。
「ボクはさ……心は男性の癖に、女装が趣味で、恋愛対象も男性なんだよね……だから、これまで気の合う友人なんて作れなかった。……唯一の友人だった秀光とは、お互いに深く踏み込めなくて、何の解決にもならなかった……」
「そうだったのか……」
ん?
今の話から察するに、秀光もだいぶ闇を抱えてる感じなのか?
そうは見えないが……
「……だから、こんなボクに寄り添ってくれるって言ってくれたのは嬉しかったし、好きだって言ってくれたのも嬉しかった。……ねえ、今ここでボクとキス出来る?」
「ふぁっ!?」
な、何を言い出すんだ!?
い、いきなり……
「……ボク、まだ信じられないんだよ。……こんなボクを、ほんとに受け入れてくれるのか……いくら見た目が完全に女の子だからって、男性が10人に1人のこんな社会じゃ、ボクなんかより綺麗な人は山程居る訳だし……」
「で、出来る!……確かにもう光華とヤる事ヤりまくってるし、今後も恋人は増えるかもしれない……同じ男性な以上、結婚も出来ないだろうし……それでも、俺はアヤノが好きだって言える。……出会ってから1ヶ月も経ってないのに何を言ってるんだってのは分かってるが、それでも俺は……アヤノの細い体つきも、綺麗な生足も、小悪魔的な性格も、ちょっと高い声も、その全てが……」
「……す、ストップ!……お、思ったより重いし恥ずかしいね……」
……引かれてしまった。
やはり、俺は重いのか?
「す、すまん……」
「でも、ありがとう。……となると、キスに抵抗はない感じ?」
「ああ。……するか?」
「……うん♥️。……ちゅっ♥️」
「んんっ」
そうして、俺は人生で初めて男性……男性?……とのキスを行った。
その唇は男性のものとは思えないくらいプルプルで、少し良い匂いもした。
……こうして、俺とアヤノは晴れて、交際を開始したのだった……
ご読了ありがとうございます。
カミラエルのアタックは終わらない……
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後、皆様がどんな事を思ってこの小説を読んでいるのか気になるので、感想くださるとありがたいです。




