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ただの妄想ペットボトル


昨日のお散歩中の出来事です。


家の近くには大きな道路が通っています。そして、歩道もとても広いです。いつものようにその歩道を歩いていました。


すると、道の真ん中に500mlのペットボトルが立った状態で置いてありました。スポーツ飲料水でした。


私は、そのペットボトルを避けて歩いた時、ふと思いました。なぜペットボトルが放置されているのかと。


そして、その理由をいくつか考えてみることにしました。




まず一つ目。


どこかの国の研究者が、不思議な液体をペットボトルの中に仕込んで、実験のために持ってきたのではないか。都会ではなく、田舎でもなく、この中途半端に人口密度の高い庶民の町に持ってきたのは、人に対する実験を行うためだ。ペットボトルなんて、都会に置いてあれば危険物だと思われ、即撤去されてしまうであろう。中の液体は、白く濁った色をしている。この液体を数秒間見つめると、人は幸福感を得られる。町の人々の幸福度は、徐々に増し、数年後にこの町がどうなっているのかを検証するのであろう。




次に二つ目。


このペットボトルは、宇宙に住んでいる人間から送られてきたものである。宇宙と言っても、数億年後に出現する第二の地球のことである。未来から過去への瞬間移動できるかどうかの実験を行なっているのだ。このペットボトルは現代の地球の物ではあるが、中の液体については、未来に発明される瞬間記録装置であるに違いない。まさに今、記録が残され、過去や未来への瞬間移動技術の発展に役立つことであろう。




そして、三つ目。


ここの近くに住んでいるスポーツマンの飲んでいた、スポーツ飲料水ではないかと考える。恐らく早朝のランニング中に水分補給をするために立ち止まったところ、靴の紐がほどけていたので結び直したのであろう。きっとその時にペットボトルを下に置き、紐を結び終えた後、ペットボトルを持って行くのを忘れてしまったのではないか。




私は、お散歩中にそのペットボトルを見て、瞬間的に上記のような妄想を働かせた。一つ目と二つ目は、現実離れしすぎていて、我ながら少し気持ち悪い。三つ目は、まあまあ一般的な予想であろうか。




妄想をしながら歩いている私の顔は、きっと目が半開きで、何かに取り憑かれたようにボーッとしている。

私もどこかで、あの人は何を考えているのであろうか? と、知らない人に見られているのかもしれない。




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