鍵が開かないと思ったら
昔、私は職場の寮で一人暮らしをしていました。
寮と言っても見た目は普通のマンションで、鍵はカードキーでした。
ある時、帰宅し、ドアにカードキーを差し込むと鍵が開きませんでした。
あれ?
あれれ?
と思い、何度もカチャカチャとカードキーを出し入れしました。
絶対開くはず!と確信していた私なので、それはもう必死な顔でカチャカチャ。
それでも開かず…。不思議となんでも壊してしまう私は、また壊してしまったのかと青ざめました。
家に入れないので、ひとまず実家にでも退散してどうするか考えるか…と、寮の廊下を引き返しました。
そこで、はじめて気がつきました。
あれ?
こっちが自分の家だ…と。
私は、自分の部屋を通り過ぎてしまっていて、お隣さんの家に入ろうとしていました。
お隣さんごめんなさい。
無事に自分の部屋は鍵が開き、スムーズに入れました。
必死になってカチャカチャと、慌ただしく何度もカードキーを出し入れしてしまっていた私。お隣さんが自宅にいらっしゃった場合、中からカチャカチャ聞こえていたとなると、さぞかしホラーだったでしょう。
幸い、お隣さんは、職場の同期で、たまたま不在だったので良かったのですが…。
それにしても、本当に勘違いと思い込みって最強ですね。あはは。