~どうしてこうなった~1
しばらく主に回想です。
ここは、人族や、亜人族が多く住むヒュマス大陸の中で最も大きな国家であり、そして、現状としては、唯一の希望となった国である「セイヴ王国」の王城前の広場である。ざわざわ、ざわざわ、と、皆が一か所に集まり何かを待っている。すると、城のバルコニー数人が出てくると、集まっている大衆に向かって一人が前に歩み出て魔法を使い、演説を始めた。
「_____でぇ~あるからして~、国民の皆は此度の危機において召喚される勇者様にも最大の敬意を持ち_____」
余計なところが多いので、要約すると、この世界に今、魔王復活の兆しがあり、その為、魔物や、魔族等が活性化し、また、狂暴となったもの、突然変異を起こしたもの等がいる。その為、世界を救うために勇者召喚を行うということ。そして、その召喚した勇者の活動のための支援をしてほしいといった話である。そして、その声に対する人々の声は、
とある主婦Aさん「よかったわ~。これで少しは安心して生活できるわ~。」
とあるギルドメンバーΣ「これでやっと攻勢に出れる!」
とある大商人ε「少しでも多く、安く、良い商品を販売して助けとならねば……」
とある錬金術師χ「ふははははっ!とうとう我が秘術を使うべき時が来たかっ!」
とある賢者μさん「この……知恵を……皆…の…為に…使う…!」
とある剣士ξさん「いいわね~じゃあ、祝い酒でも…」
とある神官θさん「我々も持てる全てで支援しなければ…」
とある農夫B「よーしっ!もっと頑張って仕事するかっ!」
等の声が国中から届いていた。その他に、「もう駄目だ」と、諦めた人々には、周りの人たちが励ますなどして、少しずつ、少しずつ諦めの声も減っていった。しかし、こういった前向きな意見は、空元気でしかない人が多く、勇者召喚に一縷の望みを託しているであろう人が多いのは、だれの目にも明らかであった。
そして、その望みを託された勇者召喚の鍵を握るものは………
「無理、無理だって、無理ですって、出来るわけないですって!無理無理無理無理無理っ!絶対に無理っ!」
へたれていた………。
「大体何なんですかっ!急に呼び出して、「勇者召喚に必要な材料や、触媒が足りないから取ってきてね!後ついでに勇者につけるお供、当然強いのも頼むわよ!」とか、こんなのないって、大体そうゆうのって、国が総出でやるんじゃないの!?しかも、増員なし!予算なし!期限付きとか………どこぞの悲劇の元ネタかよ!?あんの馬あぁっ鹿王女ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!」
後、荒んでいた………。