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第3話 聖女(男)、騎士に会う
「こちらが聖女様のお部屋です!」
「え、なんかすごいピンク…」
「聖女様のお部屋ですから!」
「あと…人多くない?」
「聖女様のことですから!」
「ご安心ください!世話係は全て女性で固めております」
「俺男だけど」
「(無視)」
「護衛とはいえ、1名男性が入ることをお許しください」
「俺も男だけどな?」
鎧姿の男が進み出た。
「アルブレヒト=ヴォルフガング・フォン・アイゼンヴァルト。聖女様の護衛を拝命いたしました!」
…アホみたいなイケメンだな。名前はちょっと、覚えられなかった。
「それでは聖女様、ごゆっくりとお過ごしください」
誰も帰らない。みんなニコニコしている。ひたすら書いている女がいる。
「えと、もういいぞ?」
筆記の音だけが響いた。
聖女は豪奢を嫌った。
ーー聖読本第一集




