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第15話 聖女(男)、乗馬する

今日は馬の放牧日だ。

日頃から各地に運んでくれる馬である。ボゥッとしてやろう。


「馬ー」

一歩近づく。

馬が一歩離れた。

また一歩近づく。

また離れる。


「何で?」



黄色い声が響いた。

「聖女様ー!!」

興奮した様子の女性の群衆が押し寄せて来る。


馬が更に距離をとろうとする。

だがしかし、既に後ろからも人が迫り始めていた。


「聖女様!」

騎士が前に出る。

ボフッ

騎士の体が輝く。

何故か群衆は余計に熱気を増した。


騎士の体幹は揺るがない。

だが人が多すぎる。

抑えきれない。


「行け!」


一瞬の後、馬が走り寄り、姿勢を低くした。

ローブを咥えられ、引き寄せられる。

「うおっ!!」

思わずしがみついた時には、もう走り出していた。


「馬!止まれ、馬!」

迫りくる全てを振り払い、草原を疾走する。

落ちないようにするのが精一杯で、全く制御ができない。どこを走っているのかも分からない。


しかし気づけば城に着いていた。

そして城門前に立つ衛兵に引き渡された。


馬は静かに厩舎に帰っていった。




その後、騎士は無事に戻ってきた。

「…お傍を離れて申し訳ございませんでした」

「いや、守ってくれたんだし」

「鍛え直します。二度と離れません」


騎士は定位置に戻った。


「…近くね?」

「お気になさらず」

「前から思ってたんだけどさ、こんなに近いと剣とか抜けなくね?」

「筋肉です」

「は?」

「筋肉でお守りいたします」

なにそれ怖い。

騎士は聖女の加護により鉄の森となりて、脅威の前に立つ。

選ばれし聖馬は駆ける。その力、尽きるまで。

ーー聖読本第四集


※注意喚起※

見守ってこその信徒です。

静かに、日々心を洗いましょう。

ーー聖読本第四集別紙

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