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第11話 聖女(男)、赦す
男はあえなくお縄についた。
「本物の聖女はどこなんだ…」
「だから俺だぞ」
「……アンタも大変だな」
同情したような顔をした男が引きずられていく。
「厳罰に処します」
「まあ、そいつただの馬鹿だし許してやれよ」
ま、割と何でもなかったしな。
「じゃ、浄化するか!」
騎士はまだすごい顔をしていた。
「この度は、誠に…」
「ん?気にするなよ。ま、次からは気をつけてくれよな!」
「…はい」
「すぐに助けに来てくれたし。ありがとな」
浄化はボワッと終わった。
馬は何かを伺うようにこちらを見るばかりで、ボゥッとさせてくれない。
「じゃ、帰るか」
そう声をかければ、馬は大人しく馬に徹した。
「釈放だ。聖女様の御慈悲に感謝しろ」
久方ぶりの太陽だ。
そこら中に花畑がある。
子どもが聖女と騎士ごっこをして遊んでいる。
田舎に、帰ろう。
真っ直ぐに街を出た。




