コスプレ喫茶2
「コレはどういうこと?」
色々回って来た紫苑がコスプレ喫茶にくると、開口一番そんな事を口にした。なぜなら接客中であるはずのミラ、ケイゴ、荒木の姿が見えない。
それどころか、バックヤードに居るはずのそれぞれの家庭の使用人が表で給仕しているからだ。
よく見るとそれぞれの席にコスプレした生徒が複数人を相手に話をしている卓がある。それらはカフェというよりもはや水商売チックな雰囲気だ。
ミラはキャバ嬢、ケイゴや荒木はホストのようである。ぼーっと見ていると、荒木が紫苑に気付き気付き近づいてくる。
「何で荒木が客席から出てくるの?」
「それがさぁ、KAHO会長がミラちゃんを席に呼んでから、それぞれのグループに呼ばれるようになっちゃって(^◇^;)因みに女子人気1番がケイゴ、2番が俺。男子人気はレナ先輩で、来賓から圧倒的人気なのはミラちゃん。」
「(^◇^;)何か違うお店になっちゃったんだね。」
「そーなんよ。まぁお客が来るならいいかと。」
「ふーん。しかしケイゴはアレで接客になっているのか?」
ケイゴを見ると客席で膝と肘を組み、ツーンとした顔で座っている。話しかけられてもかなり冷たい態度だ。
「…(^◇^;)あれがウケてるみたいだよ。」
「女の子の趣味は分からんね。大学部の人に対してなら分かるけど、高等部にそれはダメなのでは?」
「それが、俺らを席に呼ぶのは一定ランク以上だ。」
「成程。だからある程度の態度は許されると。」
(まぁそれだけじゃ無いけど」
「僕はミラちゃんを指名しようかな。」
「えっ!俺じゃ無いの!?せっかく席を抜けて来たのに!!」
「何でよく知ってるお前と茶をしばかなならんねん。僕は婚約者候補筆頭だよ?」
「と言ってもカモフラだろ?」
「^_^」
「何だよ、その顔。怖いんだけど。」
「ハハハ。僕がケイゴを裏切る訳無いだろ?ただ話してみたいだけだよ。ケイゴを虜にするお姫様はどんな子か気になるだろ?」
「あっそう。まぁ、俺も最初は興味本位で近づいたし分かるけど。やりすぎるとケイゴがキレるから気をつけろよ。」
「あぁ。そうする。」




