コスプレ喫茶1
「あと30分で客入れです。前半の人は着替えて。後半の人は時間に遅れない様に戻って来て下さい。」
このチームのリーダーであるレナが指揮を執る。それに合わせて皆んながそれぞれ動き始める。前半であるケイゴと荒木、ミラとレナは、早速着替える。
ケイゴは執事、荒木はかぼちゃパンツの王子様、レナはプリンセス、そしてミラはメイドだ。
本日前半のコンセプトは王城でのお茶会だ。ミラの見立て通り、ケイゴはいつもに増してかっこいい!2割増しだ。荒木はお笑いでかぼちゃパンツを選んだが、これが意外とよく似合っている。
(イケメンは金髪かぼちゃパンツも着こなしてしまうのだろうか?)
そんな事を考えながらミラが衣装を着て出ていくと、ケイゴが酷く驚いた顔をする。
(そっか、衣装を見るのは初めてだもんね。)
メイド服になった事は伝えてあったが、実際に見るのは初めてだから驚いたのだろう。メイド服といっても、機能性重視のものではなくベルフィーユメイド服だ。
しかも黒ベースに赤が差し色になっている大人カラー。黒のガーターストッキングに黒のエナメル靴。ケイゴが選んだだけあって、スカートは膝が10cm出る程度。中に見せる用のドロワーズも履いている。
「きゃー!ミラちゃんちょーかわいい!!」
「レナ先輩、ありがとうございます。どうかな…?ケイゴ?」
「…。」
ケイゴは難しい顔をしている。
「ケイゴ?」
ミラはケイゴを覗き込む。
「…。以前のよりはましです。スカートがもう少し長くてもいいくらいです。メイド服なら、本当は長袖ロングスカート、首も詰まった感じにしたかったですが、これが1番露出が少ない物でしたから。」
「私はこのメイド服気に入ってるよ!こんなフリフリの
着る機会ないもん。私は嬉しいよ!」
ミラはとびきりの笑顔で言う。
「生活に必要無いし、こんなフリフリ自分で買うと恥ずかしいけど、こういう口実があると良いね!これを選んでくれてありがと!」
「…お嬢がお喜びなら、それで良いです。」
そう言いつつ、あまり嬉しそうでは無い表情だった。
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いよいよお客様が入ってくる。外には沢山の人の行列ができている。
「お待たせしました!いらっしゃいませ!」
レナが席に案内すると、次々に入ってきてすぐに満席になってしまう。それぞれの席に、担当がメニューを持って行くと、注文もどんどん入る。バックヤードに声を掛けると、それぞれの家の使用人達が用意してくれる。
そんな中で、ある人物がミラに声を掛ける。
「ミラ、ちょっと座らないか?」
「あっ!お祖父ちゃん!来てくれたんだね!ありがと^_^私仕事中なんだよ。」
「良いから、少し座りなさい。」
物を言わさない雰囲気だ。
「…はい。」
それを見ていた他の人達は、チラチラとこちらを見ていた。




