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ワルい男に誘惑されてます。〜天然系お嬢はイケメン893?に護られて、ドキドキな青春を過ごします。  作者: 華峯ミラ


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修一お兄様…ケイゴ視点

ミラのセクシー衣装を見たケイゴは、夜を飲み明かし、翌日の昼に家に帰って来ました。

一方ケイゴは…。


ミラがセクシーな姿で登場した。思わず簀巻きにして叱りつけてしまった。苛立ちや嫉妬でおかしくなった俺は、お嬢を連れて帰ってから顔を合わせられず、Liseに来た。


「ケイゴ、もう直ぐ夜が始まるから忙しいんだけど。」


「お前はただの指示役なんだから暇だろ。」


つい荒木美琴に悪態をついてしまう。


「…あー。悪かったって。ミラちゃんがあんな格好するなんて思ってなかったから見てしまいました。どうぞ怒りを鎮めて下さい。」


「美琴、忘れろ。」


「ここで暴れるなよ!もう皆んな忘れてるから、安心しろ?」


「あんな格好…。」


「ミラちゃんを怒るなよ。ケイゴに見せたくて着たんだから。愛だよ、愛。」


「…。酒くれ。」


「ふー。ハイハイ。ミラちゃんの正式な飼い犬になってからは全く飲まなかったのに。」


「飼い犬言うな!付き人だ!今日は泊まる事を伝えてあるから問題無い。偶には飲んで忘れたい事もある。」


「あの姿を忘れたいの?俺がケイゴなら、夜もう一度着てもらって、楽しむけど。」


ケイゴは美琴をギロっと睨む。


「お前だって大勢の前であんな格好を他の男に見られたら嫌だろ!」


「まぁ、やだわね。あそこで襲わなかっただけ、ケイゴ君は頑張ったと思うよ!」


「うるせ!」


ケイゴはカウンターに肘をついて頭を抱えている。美琴が作ってくれたカクテルをガッと飲み干して、怒りを鎮めようとする。


(はーマジで腹立つ…。)


勿論、ケイゴのこのモヤモヤは、ミラのセクシーな姿を他の男に見せたくないという独占欲だ。その思いをかき消す様に、ケイゴはお酒をどんどん煽る。


美琴は、お酒をどんどん薄く作り、最後には水に換えた。ケイゴは上の階にそのまま泊まり、その夜は美琴と語り明かした。



******次の日



帰宅するケイゴ。


「ただいま戻りました。」


「おかえりケイゴ。」


部屋住みの仲間が声を掛けてくれる。


「昨日は楽し過ごせたか?」


「はい。」


「じゃあ、早くお嬢と仲直りしろよ。」


「え?」


「あれ?喧嘩してるんじゃないのか?」


「あー喧嘩というか…。ちゃんと謝ります。」


「あぁ、あまり長引かせるなよ。」


「…はい。」




******



コンコンコン。


「お嬢、昨日の事を話に来ました。」


ケイゴが声を掛けるが、返事がない。そーっとな扉を開けると誰もいない。ケイゴは急いでタミさんの元へ行くと、やっぱり居ない。


「タミさん、お嬢はどちらに居られますか?」


「あぁ、松本様の所ですよ。昨日お帰りになられて直ぐ電話が有って、そのままお泊まりになりました。」


「そうですか…。」


「何?ケイゴ君知らされて無かったの?珍しいわね。」


ケイゴは曖昧な笑顔をタミへ返した。




******



ミラも居ない為プレオープン中のカフェ ciel RoZeに視察に来たケイゴ。


「亜月様、本日もお越しくださいましてありがとうございます。」


マネージャーがケイゴを見て声を掛ける。


「どうです?順調ですか?」


「はい!この間ご提案頂いたケーキのワゴンが、特に喜ばれています!さすがですね!」


「ハハハ。アレはミラお嬢様が仰った事を伝えただけですよ。」


「お嬢様のセンスは抜群ですね!今朝はお嬢様から直接お電話を頂き驚きました!」


「え?電話ですか?」


「はい!ご友人の方々といらっしゃってくださり、とても嬉しく思いました!ケーキのテイクアウトまでしてくださって、本当にありがとうございました。」


マネージャーはとても誇らしげにニコニコしている。


(午前にミラがここに来た?ご友人の方々(・・)と?)


「あのー?どうかされました?」


ケイゴの訝しげな顔を見てマネージャーが尋ねる。


「いえ。午前中私は別件で出ておりまして、お嬢様がこちらへいらした事を把握しておりませんでした。どなたと来られたかお分かりですか?」


「お名前は存じ上げませんが、女性と男性と3名でいらっしゃいました。」


(男?誰だ?橘?四葉か?でもあいつらは松本を知らないし…。)


「女性の方は直ぐに出て行かれて、お嬢様とご婚約者様でしょうか?その方と仲睦まじくされてました。手を握り合ったりおでこにキスをしたり。」


(キスだと!?)


ケイゴはその言葉を聞いて頭に一気に血が昇るが、お首には出さず対応する。


「お話をお聞かせいただきありがとうございます。ただ今後この店はもっと重要人物が来られる事でしょう。内密なお話もありますから、職務上知り得た情報は守秘義務があるとお考え下さい。上からの指示でも、安易に話してはなりません。」


「はい、申し訳ありません!」


マネージャーは凄い勢いで直角に頭を下げる。


「いえ、これはお願いですので頭を上げて下さい。それにミラお嬢様の事に関しては、絶対に私に報告する様にお願いします。」


「承知致しました!」



******



視察を終えたケイゴは、ミラと一緒にいた人物を考える。松本家の娘とも面識があり、ミラとも婚約者と思われるくらい仲の良い人物。


ミラが直接電話予約したという事は、ミラの権力が及ばない場所から電話した事になる(本来は客人の願いを家人が聞いて、召使に指示するだろう)。


そうすると松本家から電話をしたのはまず間違いない筈だ。そして、咄嗟に呼ばれて同行出来る程のフットワークの軽い人物(暇人ともいえる)。橘は社長の業務を一部になっているから忙しい。


四葉家はチャラそうだが松本家との交流が無いから呼ばないだろう。クラスメイトのやつか?でも急遽呼ぶ程の共通の仲良しが居るとは思えない。


総合すると松本修一である可能性が高い。やつはフットワークも軽く心理学科だ。精神的ハードルを下げるのはお手のもの。ミラを操るくらい、なんて事ないだろう。ケイゴは自分の配下に電話する。


『昨日のミラの動向と松本修一の関係を調べろ。』

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