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ワルい男に誘惑されてます。〜天然系お嬢はイケメン893?に護られて、ドキドキな青春を過ごします。  作者: 華峯ミラ


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ナオの家にて

3


「オレは大学部で心理学を専攻してて、今は催眠療法を研究してる。」


「トラウマを軽くする事に効果を期待するみたいなのをニュースで聞いた事あります!催眠療法ってすごいですね!修一さんは催眠術が出来るんですか?」


「少し習ってるけど、大した事ないよ。何ならちょっと掛けてあげようか?」


「ちょっと、変な事言わないでくれる?( *`ω´)ミラは私に会いに来てくれたんだから!」


「仲いいんだね!羨ましい。」


「こんな兄貴と仲良くても意味ないわ!」


「酷い言い草だなぁー。中間テスト教えないぞ!」


「おにぃさまーごめんなさい!」


そんな2人のやり取りを見て、何だか元気が出て来て笑ってしまった。


「ミラちゃんってカワイイね!」


「え!」


「ちょっとー!妹の前で親友を口説かないでよ!」


「おーそれはごめん。後で部屋に行くね!」


冗談めかしながらそう言ってウィンクミラに送った後、その場を立ち去る修一。


「変な兄貴でしょ?」


「ううん、優しいお兄さんで羨ましいよ。で、相談ってなぁに?」


「学祭の前夜祭と後夜祭をさぁ、生徒会と自治会でやるみたいで、それをうちの部活が手伝う事になったの。で、その企画を皆んなで考える事になって、一緒に考えて欲しくて!」


「あー難しいけど、楽しそうじゃん!」


食後は2人で企画の案を出し合った。



***


ミラはお風呂を借りて少し外へ涼みに来ている。ナオはお嬢様お嬢様していないが、立派なお屋敷に住んでいる。だから中庭も広くて美しい。綺麗な花々が月光に照らされて艶やかだ。


(あれ?あそこに修一さんがいる?)


修一は中庭のベンチで座っている。それもすごく寂しそうに見える。月光に照らされた修一は美しくて話かけ辛いが、寂しそうな背中が誰かと重なって、こちらまで寂しくなってくる。意を決して声をかける。


「修一さん?」


「あれ?ミラちゃんお風呂入ったの?顔が赤いね。」


「はい、すごく気持ち良過ぎて、長湯しちゃいました。だから火照りを覚ましに少しお散歩をしてました。」


「そっか。でも体を冷やしちゃいけないから、もう戻りな。」


「はい、ありがとうございます…。でも、寂しそうな修一さんを見ていられなくて…。あっ!でも邪魔ですよね。退散します!」


「ははは!そんなに慌てなくていいよ。心配してくれたんだね。ありがとう。大した事無いよ。夜は感傷的になり易くてね。親の仕事を手伝ってるんだけど、なかなか難しくて。ちょっと黄昏たかっただけなんだ。」


「そうなだったんですね。私はまだ家業の仕事は全然やっていないので、辛さを察することは出来ないのですが、修一さんが回す会社は、きっと良い会社になるでしょうね。」


「え?」


「だって、こんなに悩むくらい会社の事を考えていらっしゃるんだから!良い会社にならない筈がないじゃないですか。ステキだと思います。」


「そっか、ありがとう。何か元気出た^_^」


「それなら良かったです!じゃぁ、私先に戻りますね。」


「ミラちゃん、コレ掛けて行きなよ。風邪引くといけない。」


「でも…。」


「励ましてくれたお礼!」


「じゃぁ遠慮なく。修一さんも冷えない様に早くお部屋に行って下さいね。」


(あの暖かで裏表のなさそうな笑顔、ミラちゃんっていいな。)


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