ミラ、秘書やります6
2人はいつの間にか手を繋ぎ歩いている。
「あー今日はすっごく素敵な1日だった(^ ^)ステキなお店に美味しいランチと紅茶、庭園や美術館にも行ったし、アフタヌーンティーもサイッコーだった!連れてきてくれてありがと!」
「お嬢に喜んでいただけるなら、いつどこだってお連れしますよ。」
ケイゴは朗らかな笑みで笑い合う。
「あーまだ帰りたく無いなぁー。残念だなぁ。」
「そんな事言わずに、お勤めがありますから。」
「うん、分かってる。帰ろっか!」
ケイゴの車で帰路を行く。
***自宅
「ただいまー!」
タミさん達数名が出迎えてくれる。軽く挨拶を交わし部屋へ戻るため階段を登る。
「じゃぁケイゴ、今日は本当にありがとう!楽しかったわ(^ ^)じゃぁお部屋に戻るね。」
そう言うとケイゴがミラの手を掴み、変な顔をした。
「お嬢、何言ってるんですか?今日は俺の秘書でしょ?約束の24時間までまだ13時間21分残っています。」
「(^^;;やたらと細かいな…。」
「部屋には返しませんよ。」
ミラの手を掴み妖しく微笑むその顔は、獲物を捉えた猫の様である。ミラはその瞳に釘付けになり、手を引かれるがままケイゴの部屋へと消えていく。
「お嬢、俺の部屋に入ったからには、それなりの覚悟は出来てますよね?」
「もちろん!よく考えれば1日秘書のはずなのに、何一つ秘書らしい事してないもん。今からでも巻き返すわ!」
「例えば何をしていただけるんですか?」
「ケイゴの代わりに夜のお勤めをしたり、お部屋の掃除とか?あっ!肩揉みなんか得意よ。」
「…夜のお勤めは危ないのでダメです。部屋は基本汚さないし『そうじぃ』が居ますから。もっと他に頼みたいことがあります。お嬢にしか出来ない仕事です。」
「何?何でも言って!」
すると、急に腕を引かれてケイゴに抱きすくめられる。その顔は妖艶な笑みで満ちている。
「そんな事、言って良いんですか?」
その声を聞きドキッとして顔を上げると、超至近距離にケイゴの顔が。瞳は誘う様にツヤツヤしており、香水の良い匂いが鼻をくすぐる。気づけばベッドに押し倒されており、ケイゴの顔が近付いてくる。ミラは自然と瞳をつぶる。唇と唇が触れ合う。もっと深く愛し合いたくなる様な暖かなキス。唇が離れる。ミラはトロンとした瞳を開けケイゴを見つめる。ケイゴもミラを優しく見下ろしている。ケイゴがフッと笑う。
「お嬢、俺の理性が効く内に逃げないとダメじゃないですか。」
ミラは勇気を出して言ってみる。
「…。もっとしたい、です。」
ケイゴは困った顔をする。
「はー、貴方はまた俺の理性を壊そうとする。イケナイお嬢様ですね。」
「だって皆んなもーーー」
ケイゴはミラ口元に人差し指でシーをする。
「お年頃の皆さんが、そういう話をするのは仕方ありません。寧ろ大切な事だと思います。でも、焦ってするのは違います。もっとお互いに大切にしたいって気持ちを伝え合う、最大のコミュニケーションなんですよ。」
「…でも…。ケイゴだってお年頃なんでしょ?」
「(^_^;)まぁそうですね。」
「じゃぁ…。」
「親分に殴られますよ。」
「…ケイゴは私を好きでいてくれてるんじゃ無いの?それとも私に魅力が無い?胸が無いから。」
「そんな訳ないでしょ!!はー。ミラの事は愛してるよ。でも、今はこれ(キス)で我慢して欲しい。俺がひとり立ちした時に、ミラの全てを俺が貰うから。それまで待ってて欲しい。」
「…。」
「不安がらせない様に努力するから。」
「…。」
「その間に他の男を好きになってもいいよ。まぁ、そうはさせないし、なっても取り戻せる自信しかない。それにミラ、まだ心の準備が出来て無いでしょ。」
ミラは目を見開く。
「フフッ分かるよそのくらい。ずっと一緒に居たんだから。こういう事はね、ちゃんと準備が出来てからじゃいとお互いにとって良くないんだ。だから、周りに言われて焦ってするものじゃない。いいね?」
ミラは頷く。それを見てケイゴは優しく微笑む。
「なんか先生みたい。」
ケイゴは妖しく微笑み、耳横で囁く。
「先生ですからね。そのうち貴方だけにオトナの特別授業をしてあげますから、それまでは他のヤツから受けてはいけませんよ。」
イタズラっぽい笑顔にぽーっとなる。真っ赤になったミラの耳にチュッとリップ音が届く。更に顔を紅くした事にケイゴは満足する。
ケイゴがミラの隣にコロッと落ちてくる。「夜のお勤めまで、もう少しだけ。」
ミラはケイゴに抱きしめられ、幸せな気持ちで瞳を閉じた。




