ミラ、秘書やります!4
「今日は休日ですから、学園内のカフェも開いてないので、近くのお店に行きましょう!この辺りは学生街なので、若者向けのお店がたくさんあるんですよ。お嬢は行った事無いでしょうから、案内します!」
「!!嬉しい❤︎あっ!でも、学生街なら危険じゃない?学校の子達に見られたら…。」
「大丈夫です。学生街の主要なエリアは、 ここ数日、国の要人が来ている関係で入場制限が掛けられているんです。ほら、先日パーティーがあったでしょ?あれもその一環です。」
「でもあれは蓮見家のパーティーだったよね?傘下でしょ?」
「あの家は政財界でも立場がおありなんですよ。」
「へー。相変わらずケイゴは詳しいね。」
「仕事の一環です^_^兎に角、この辺りのエリアに入れるのは許可証がある方のみ。学生は基本居ませんし、居たとしてもここで見聞きした事は口外禁止ですから、心配いりません。」
「そんな重要なエリアに、私達が入れるの?」
「…はー。お嬢は自分の立場を分かって居ませんねー…。許可証は親分から預かってますから、今日は楽しみましょう!!」
そう言ってケイゴは右手を出し、ミラはその手を取る。自然と恋人繋ぎになって、ケイゴがミラの手を引く。
連れてこられたのは可愛い洋館。まるで絵本の中に入った様な感覚になる。テーブルセットやカーテン、店員さんの制服までまるでミラの憧れる世界その物だ。
「こんなステキなところ初めて!!カワイイ!!」
ミラは眼をキラキラさせて館内を観る。ケイゴに手を引かれて、中庭が見える席へ案内される。椅子を引くミラを座らせケイゴは向かいに座る。
「バラのアーチね!きっと時期になると美しいんでしょうねー!!」
「少しずれてしまってすみません…。」
ケイゴがミラの思いを察知した様に口にする。
「最近忙しかったから仕方ないわね。」
ミラはフと気づく。(ここ初めてじゃなさそうだけど、よく来るのかなぁ。こんなステキな所、きっと女の子と来ないと知らないよね。ルカさんと来たのかなぁ。それとも学校の女の子達と?)
「オーナー、本日はプレオープンにいらして頂き、ありがとうございます!」
「オーナー?」
ここのトップの方だろうか、燕尾服を着た女性が話し掛けてくる。
「こちらこそ、ご招待頂きありがとうございます。」
ケイゴが答える。
「えっ?ケイゴがオーナーなの?」
「そうですよ。ここはおれが親分から買い取っとたお店です。元々俺が立ち上げから関わっていましたし、将来の事も考えた上で買い取りました。」
「ケイゴって、そんなにお金持ってたんだね…。」
「もちろん、奉公とここの利益で返していきますよ。」
「そう…。」
(ケイゴはいつか出ていくてもりなのね…。)
「どうかしました?」
「ううん。何でもない!」
「お待たせしました。ランチセットです。」
「わー!!カワイイ❤︎フォトジェニックだね!!」
パッと顔を上げてケイゴを見る。ケイゴの前にも、違うカワイイランチセットが配膳されている。
(うん、カワイイ!フフフッ)
「何ですか?」
「ううん、カワイイ❤︎…ケイゴが( ˊ̱˂˃ˋ̱ )」
(ラフな格好でもなんか色気が滲み出ているケイゴがカワイイランチ、フフフ!)
「\(//∇//)\なっ!これはオープンに向けてメニュー開発も兼ねてーーー」
「分かってるから大丈夫よ^_^いただきまーす。」
ランチも食後の紅茶も文句なく美味しかった!
「学生向けなので、カフェメニューが充実してますが、予約制ですがコース料理やアフタヌーンティーのセットなどもあるんです。だからまた予約してきましょう!」
「うん♪」




