デートの後始末2
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ここはお店と提携しているホテル。大人なホテルでは無くシティホテルである。そもそも下の階のBARは会員制であるため、客は身元がしっかりしている。そんなわけで、ミラも普通に入れるのだ。
「お嬢をこの部屋に連れて来たのは、もちろんお仕置きをする為ですよ。」
ケイゴは隣に座ったミラを妖艶にみつめる。ミラは焦る。
「じょ、冗談じゃ無かったの?」
「俺は冗談も嘘も好きではないのですよ。」
ケイゴは余裕の表情だ。
そんな話をしていると、テーブルに置いていたミラのスマホが鳴る。どうやらLINEの通知だ。画面に目をやると「樹お兄様」と表示されている。ミラがスマホに手を伸ばすと、その手にケイゴの手が重なる。
「今はお仕置きの途中ですから。返信は許しませんよ。」
「分かってるわ。それでお仕置きって、何するの…?」
ミラは恐る恐るケイゴの顔を覗く。思った以上に顔が近く、紅くなってしまう。一方ケイゴは余裕の表情だ。
「お嬢、手を出してください。」
ミラは恐る恐る手を出す。ケイゴはその手を掴んで離さない。
(わー本当に怒ってる!!どうしょう(>人<;))
ミラは身を固くして目をぎゅっと瞑る。
すると、手のひらにナニかが触れる感覚があり、そっと目を開ける。
そこには…小さな箱を持たされている。
(何!?何!?めっちゃ怖いんだけど!!)
ケイゴを見ると「開けて」と目で促される。ゆっくりフタを開けるとそこには、小さなリングとチェーンが入っていた。
「…ケイゴ、これは?」
ケイゴはリングを手に取り、ミラの左手薬指にはめる。サイズはピッタリ!真ん中には透明の、その左右に小さなピンクの石が付いている。
ミラは理解が追いつかず数秒固まるが、解凍後には顔を綻ばせる。
「か、かわいいー。」
ついつい言葉が漏れ出る。シンプルで主張しないが、どんなシュチュエーションにも合い、ミラの細くて小さな手を綺麗に見せてくれるデザインだ。
そのリングは、暗闇の中で灯すロウソクの火の、優しい揺らぎの様な穏やかさをもっている。
ケイゴはチェーンを取り出して言った。
「学校で指輪は着けられないから、コレに通して首から下げてて。ミラへのお仕置きはこれだよ。」
「どこがお仕置きなの?」
「どこにいても俺が束縛するよってこと。俺の事を忘れられないバツ。」
ミラは一瞬目を開き、そして顔を紅く染める。嬉しそうな恥ずかしそうな。そんな表情だ。
「そういう束縛なら、嬉しいかも(//∇//)」
その言葉に、ケイゴはフッと微笑みキスをした。溶け合う様なまどろんでしまうキスだった。




