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ワルい男に誘惑されてます。〜天然系お嬢はイケメン893?に護られて、ドキドキな青春を過ごします。  作者: 華峯ミラ


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美味しい食事の後のお酒の味わい

《えぇ、ありがとうございます。間に合いました。》


《深夜にまで悪かったな。》


《いえ、人員を2人も回して頂いていますので、休めてますし。俺よりもトラさんこそ休んで下さいね。》


《ああ、そうする。お休み。》


《はい、お休みなさい。》




***翌日


ドドドドドドド!物凄い足音が聞こえてくる。


ドンドンドンドンドン!!!!!


そしてミラの部屋をけたたましくノックする音。、いや、ノックというよりも破ろうとせんばかりの激しい音だ。


『カホウミラ!お前を拘束する!』


そう叫びながら部屋のドアが開けられる。ミラはベッドの上でビックリしながらその声の主を見、慌てて立ちあがろうとする。


『動くな!両手を頭の裏で組んで、そのまま伏せろ!捕えるんだ!』


命令に取り敢えず従うミラ。それを囲む兵士達。


『何事ですか!』


ケイゴが慌てて入って来て兵士に声をかける。


『カホウミラ様は王の客人だ。分かっているのか。』


『知ったことか。客人だろうと、王妃様に毒を盛った輩に払う敬意などありません!』


『毒!?』


『王妃様が体調を崩された。飲み物から微量の毒物が検出されている!王妃様の侍女が、この女が王妃様の部屋付近にいた事を証言した。よってカホウミラを投獄せよとの命令が出されている!』


『彼女が毒を盛った証拠でもあるんですか?』


『現在調査中だ!すぐに出るだろう。連れていけ!』


ミラを無理やり立たせて引っ張って行く。


ミラは寝起きの働かない頭のまま引っ張られていく。一方ケイゴはその後ろ姿を見てすぐに王妃へ会いに行く。


『王妃様にお目通り願えますか?』


『この様な早朝から…。王子と言えど、無礼はお慎み下さい。』


『良いわよ。』


『王妃様!』


『王様の弟ですよ。躊躇せず部屋へ入れなさい。』


『はい、かしこまりました。』


『失礼致します王妃様、おはようございます。』


手の甲へキスをする。


『ケイゴさん。おはようございます。』


王妃は笑顔で答える。


『そうだわ!せっかく来たんだし、朝食を一緒に食べましょ!』


『…お加減はいかがですか?』


『聞いたのね。昨日あの後、お風呂後にワインを飲んでいたの。どうやらそれに毒が入っていたみたいね。いつもより酔いが早くて気持ち悪くなって変だと思ったの。そしたら毒だなんて…。』


『…。どうしてミラだと?』


『…。私も驚いてるわ。まさか一国の王妃を狙うなんて…。私の部屋の周りを挙動不審に歩いていたところを、メイドが見ていたのよ。ねぇ、ケイゴさん。あの子から離れた方が良いわ。貴方は王弟なのよ?今よりもっと良い生活が出来るんだから!ね?』


ケイゴは王妃を無言で見下ろす。


『俺はミラの無実を信じています。』


『…そう。なら仕方ないわね。そんなにミラを助けたいなら、私に忠誠を誓いなさい。そうしたらすぐに釈放してあげる。その代わり、二度とミラとは会えないけどね。』


『…何をしたら良いんですか?』


『そうねぇ…。』


王妃は艶かしい目をしてケイゴの首に腕を回し、唇にキスをする。ケイゴもそれを受け入れ、だんだん濃厚な口付けへと変えていく。角度を変えて何回も唇を求め、口の中を弄ぶ。王妃はたまらなくなり、足から力が抜ける。ケイゴは腰をガッツリ抱き抱え、更に続ける。


『ん…んぁ……ぁは…』


暫くしてケイゴが唇を離すと、王妃はその場にへたり込む。周りの従者やメイドは心配な面持ちでこちらを見ている。


『…は、凄いわ。こんなに激しいキスは初めてよ!ケイゴさんはこんなに私を求めてたのね。それとも溜まってたのかしら?どっちでも嬉しいわ。ねぇ、次はどんな事で私を楽しませてくれるの?』


『…その前に、ミラの解放をお願いします。』


『…そんな言い方じゃあ聞けないわ。もっと私に忠誠心を見せてくれてからじゃ無いと。』


王妃は誘惑する様に自身の胸元のリボンを解く。サラッとした薄衣が足元まで落ちると、ただの下着姿の女となる。


ケイゴはその様をただ見る。そして手を引いてベッドへと誘う。


(仕方ない…………ミラ、助けて…。俺は…本当は…。)

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