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ワルい男に誘惑されてます。〜天然系お嬢はイケメン893?に護られて、ドキドキな青春を過ごします。  作者: 華峯ミラ


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スマホさえ持っていれば4


「ケイゴおはよう。」


翌日ケイゴはミラに会わず出勤する。学園の警備の穴を見るためだ。顔を合わせずらいこともあったが。


「結城先生おはようございます。」


「怖い顔してどうした?」


「最近部外者が出入りしていることはありませんか?」


「…少し前にハッキングされた形跡があったらしい。」


「その時なら侵入はできたと?」


「あぁ。でもうちのプログラムはかなり堅固だからな、それで破られたのは一ヶ所のカメラが数秒だ。」


「…そうですか。ほかには?」


「あとはないな。」


「…。ありがとうございます。」


(ハッキングか、相当な腕と見られる。ここはやはり…。)




***



キーンコーンカーン


『ねぇミラ?』


ナオがリモートの画面に話しかけてくる。


『何?』


『今日、遊びに行ってもいい?』


『…ちょっと聞いてくる。』


少しして戻ってくるミラ。


『いいよー!嬉しい❤︎迎えの車出すね!』


『マジで?ありがとう。』




***



「うっわー!凄い綺麗なお庭!」


「ありがとうございます、庭師が喜びます。」


門の入り口で感嘆の声を上げていたがナオをトラさんが案内する。


「こちらです、どうぞ。」


「ありがとうございます。」


ミラが走ってくる。


「ナオ!来てくれてありがとう!」


「ミラ!熱はもういいの?」


「うん!朝起きたらスッキリしてて。授業も聞けるくらい元気!」


「そっか、なら良かった。」


「こっちが私の部屋だよー。」


そう言いながらミラは庭を抜けて家へ上がる。そこに居合わせた数名の使用人と思しき人たちがさっとナオに対して姿勢を正し頭を下げる。それを見てナオも慌てて礼をする。


「な、何か、中小企業の娘には心臓に悪い感じだったわ。」


ミラはクスクス笑う。


KAHO家は和モダンな家だが、和室も洋部屋も幾つもあり、そこで住んでいる使用人?も多い。


「ねぇミラ、ここにケイゴ先生も住んでるんでしょ?」


「そうだよ。」


「私、ケイゴ先生のお部屋見たい!」


「…今ケイゴがいないからなぁ。ケイゴはひとり部屋だから、流石に無断では入れないからなぁ。」


「そうだよね…。」


「私の部屋なら自由に見てね!」




***




ミラとナオは2人で勉強している。


「うーん…ミラここ分かる?」


「あーそれさっきから解説見てるのに解けない…。」


「本当この問題なんなの!?腹立つー!」


「ケイゴが帰って来たら教えてもらうから、解説送るね。」


「ケイゴ先生が側にいるのって便利だね。」


「うん、凄く便利。メッチャ便利。なんでも出来るし知ってるからね。」


コンコンコン


「どうぞ。」


「失礼します、お嬢ただいま戻りました。」


「あっ!ケイゴおかえりなさい!今日は早かったね!」


「えぇ、学校側の配慮ですね。」


「ねぇ、この問題分かんないん無いんだけど。」


「では着替えてご飯を食べたらお教えしますね。」


「ありがとう!あっナオ、あれ聞いてみる?」


「あー…。」


「ナオがケイゴの部屋に入りたいんだって。ダメ?」


「すみません、それは承知致しかねます。」


「そうですよね?すみませんケイゴ先生。」


「いえ、分かって頂ければ。お詫びに分からない問題はしっかり解説しますから。」


「はい、ありがとうございます。」




***



夕食後、分からない箇所の解説を受けたナオはご機嫌で帰って行った。



「お嬢、ちょっと良いですか?俺の部屋で。」


ケイゴはミラの返事を聞く前に手を引き連れて行く。そして力任せにベッドへ放る。


「キャッ!」


ベッドに尻もちをつく。痛くはないがビックリしているミラ。すかさずケイゴが上に覆い被さりミラの両腕を押さえ込む。


「な、何?」


混乱するミラに、ケイゴは不満そうな顔を惜しげもなく見せつける。


「何じゃないですよ。俺は怒ってるんです。」


「なっ何で!?」


「俺は便利屋ですか。それに俺のプライベート、簡単に売り渡そうとして。」


ケイゴが怒るのはめずらしい。


「流石に部屋は断ったでしょ?」


「当たり前です。お嬢以外が勝手に入ったら社会から抹殺しましょう。」


ケイゴはミラの唇にキスをする。


「あっちょっとケイゴ!!あっ、ん、ん。」


何度も角度を変えてキスが降る。息づく暇も無い。苦しくなってきた時にやっと唇がはなれる。


「コレは俺を便利屋にしたバツです。そしてコレは貴方が私を独占したがらない事への抗議です。」


真剣な瞳でそう言いながらまたキスが降る。


「ん、ん、ん、ぁぁ、、。」



そんな甘いお仕置きに、また今日も流されてしまうミラだった。

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