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ワルい男に誘惑されてます。〜天然系お嬢はイケメン893?に護られて、ドキドキな青春を過ごします。  作者: 華峯ミラ


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201/243

スマホさえ持っていれば4

クリスはミラの手を取りキスをする。ゲイルも倣った。


「お嬢、もう暫く無理が出来そうですか?」


ケイゴがミラの手を除菌タオルで拭きながら言う。その様子を見て皆んな苦笑いしている。


「無理はしてないよ?」


「解熱剤で熱が下がってるだけです。大人しくしてて下さい。」


そう言ってミラをひょいっと持ち上げる。いわゆるお姫様抱っこだ。


「\(//∇//)\こ、コレは憧れのお姫様抱っこ!ケイゴ出来たの!?」


ケイゴは煙たそうな顔だ。


「あのねぇ、お嬢。貴方軽すぎ。もっと食べなさい。」


「これ以上体重が増えないの。ベスト体重。」


「42kgが?」


「ちょっ!ちょっとぉー!みんなの前でバラさないでよ!!」


「大丈夫。男なんて女性の体重の重い軽いなんて分かりませんし、あの馬鹿女と強姦魔は日本語分かりませんから。」


「そう言う問題じゃない!」


ミラは顔を伏せながらケイゴの胸をポカポカ叩く。そんなミラを優しい笑顔で見る。


『本日はミラが体調を崩しておりますので、これで失礼します。紫苑、また連絡する。』


『あぁ。気をつけて。本当に申し訳ない。レニーとルシアはこちらで処分を下す。』


『あぁ。』


『え!私が罰を受けるのですか!そんな酷いです、お従兄弟様にいさま!』


レニーは紫苑に縋り付くが紫苑はルーイに目で指示し、部屋へ下がらせた。


「ミラちゃん、今日はごめんね。ありがとう。早く良くなってね。」


「紫苑さんが謝る事じゃ無いです。点滴もしてもらったお陰で大分良くなりましたし。だからそんな顔しないで下さい。」


ミラは潤んだ目で紫苑の頬に触れ様とする。その手をケイゴが掴む。


「それは許せない。浮気か。」


「だって私のせいで悲しそうだったから…。」


「そう言う思わせぶりな態度が勘違いさせるんだから気をつけて。」


ケイゴは牽制する様に紫苑を見る。その視線をちゃんと受け取った紫苑は、苦笑いしながら「じゃぁまたね。」と見送ってくれる。


トラさんが運転する車に、ミラとケイゴは乗り込む。


「お嬢、辛かったらもたれてもいいですよ。」


「ありがとう。でも大丈夫。」


ミラはそう言ったが10分後。体調がまだ悪いのだろう。ミラはすっかり寝てしまい、ガラスに頭を打ちそうになる。慌ててミラの頭を自分の肩に乗せる。


「ケイゴ、お嬢が回復したらちゃんと話した方がいい。お前がお嬢を大事にしてる事を俺達は良く知ってる。だからお前の怒りも分かる。俺ですら…でもお嬢と一緒にいるためには俺達は一線超えちゃいけない。」


「…はい。」


(俺が独り立ち出来てないからミラがこんな目に遭った…俺のせいだ…。)





***




「ケイゴ、お嬢を部屋へ運んでくれ。俺は報告してくる。今回の事はお嬢にとっても辛いと思うから、箝口令を敷くつもりだ。」


「はい、お願いします。」


ケイゴは言うのも憚れる言葉を口にしなくて済む事に安堵し、ミラを部屋へ運ぶ。ゆっくりベッドに寝かせ、その穏やかな顔を覗く。


「守れなくてごめん…。」


ケイゴはミラの頭をフワッと撫でながら呟く。


コンコンコン


開いたままの扉を、遠慮がちにノックする音がした。


「タミさん…。」


「ケイゴ君、お帰りなさい。大変だったわね。」


「…。」




***



「そうか、ミラが学園で襲われたか。もうあそこも安全じゃ無いな。そろそろ家庭教師に切り替えるか。」


「親分は学生をさせてあげたかったのでは?」


「そうは言っても身の安全が第一だからなぁ。」


「校内でもボディガードを付けますか?」


「特例を認めさせるのは容易いが、便宜を図られたらこちらも便宜を図る必要が出てくるからなぁ。」


「それなら同い年の同性ですごい人物を雇うとか。」


「うーん。ミラがどうするかが先決だと思うが。」


「…お嬢の通い方を考える前に、校内の掃除が必要だと思います。」


「ケイゴ!」


2人の会話に、いつの間にかやってきたケイゴが声を掛ける。


「明日、校内清掃へ行って参ります。それが終わるまでお嬢はリモートで申請しておきます。」


「分かった。でもミラの意見が第一だからな。」

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