ミラ⭐️痴漢に遭う続き
前々回のつづきです。
昨日様子が変だったから、朝会いたかった。しかし、朝の家事をやっている間に、ミラは出かけてしまった。
(こんなに早く行って、どうすんだよ。)
明らかに俺を避けている。マジでショックが大きい。
(俺は何をしたんだ………。)
ケイゴも早く学校へ向かった。
***
早く学校に着いたが、ミラはまだ登校していない様だ。
「どこ行ったんだよ。まさか家出?いや、そんなはずは。」
しばらくして、時間ギリギリにミラは現れた。
***
ミラは校長室に居る。警察と一緒に。今朝の痴漢の事情聴取のためだ。
担任である結城も呼ばれたが、ただならぬ妖気を発しているケイゴに、立ち会いを譲る。
「今朝、カフェで痴漢に遭われた方で間違いありませんか?」
「…はい。」
ミラは俯きながら返事をする。
「どの様な経緯だったか、お話頂けませんか。」
「今日は、勉強をしたくてカフェにいました。そしたら、酔っ払いの人が話しかけて来て、断っても横に座って来たんです。それで…。」
ここからは話したくない。
「お気持ちは分かります。しかし、逮捕するためには証言が必要なんです。次の被害者を出さない為にも、ご協力お願いします。どこを、どの様に触られたか、お話願えませんか?」
「最初は太ももに手が置かれて、手を掴んで嫌がったんですけど、そのまま撫でられて、スカートの中から…お腹や下着を…触られました…。」
だんだん声が小さくなるミラ。反対に般若になるケイゴ。今にも飛び出して犯人を消しそうな空気だ。いや、多分犯人は消されるだろう。ケイゴが知った=(イコール)親分が知ったのだから。
事情なだけに、その日はそのまま学校を早退した、
***
家、ミラの部屋で、ミラとケイゴが気まずそうにしている。
「送ってくれてありがとう。」
「いや。全然。」
「ミラ、今日みたいなの良くあるわけ?」
「電車でならたまに。」
「は?言えよ!腹立つかなぁー!何で教えてくれないんだよ。俺ってそんなに頼りない?」
ミラはびっくりした。こんなにストレートに感情を出す人では無いからだ。
「ご、ごめんなさい…。」
「いや、ミラに怒ってる訳じゃ。ごめん。ミラが傷つけられてると思うと、イライラして。護りたいのに護れてない俺に不甲斐なさを感じて…。」
「そんな事ない。いつも守ってくれて、私の欲しい言葉をくれてたよ。」
「でも俺の瞳は見てくれないんだな。」
「ごめん。まだ、心の整理が出来てなくて。もう少し時間が欲しいの。」
「…分かった。ゆっくり休んで。俺は学校戻るから。」
***
休み時間、ナオからある情報がもたらされた。何と、ケイゴは真綾と一泊二日の旅行に行くらしいというのだ。
(いよいよかぁ。もう諦めなきゃ。よし、ケイゴの恋を応援してあげなきゃね!)
ようやく決心が着くのであった。




