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ワルい男に誘惑されてます。〜天然系お嬢はイケメン893?に護られて、ドキドキな青春を過ごします。  作者: 華峯ミラ


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かぼちゃ祭り

「ねぇ、ミラは今年何着る?」


ナオが唐突にミラに投げかけた言葉である。


「……何着るって、なんのこと?」


「あっ!そっか。ミラは外部性だったわね。あのねぇ、月末にハロウィンパーティーがあるでしょ?」


「うん。」


「あれ、毎年先生と高等部の生徒会と大学部の自治会が企画してそれぞれ2ブース出して、他は外部の人気店が仮店舗を出すの。」


「へー。例えばどんなお店が出るの?」


「去年は有名なスウィーツ店や焼肉店、お寿司屋さんとか色々よ。お酒のお店もあるわよ!メインはやっぱり仮装パーティー!みんなクオリティが高くて、見応えあるし仮装で街中の店舗を回ってクイズもラリーもあるの。毎年クイズのレベルが上がって、答えるのが大変なんだけどね。」


「へー。」


「でも今年はケイゴ先生がいるから楽勝じゃない?」


「ん?何でケイゴ先生?」


「だってケイゴ先生は『ミラの味方』でしよ?だからクイズの答えもバンバン教えてくれそうじゃない!」


「…ケイゴ先生は答え知らないと思うけど。」


「知らなくても物知りだから答えられるでしょ!」


「うーん?どうだろう?教員としての仕事があると思うけど。」


「他の先生も巡回しながらクイズに答えてるよ!」


「ケイゴ先生が一緒に来るとは限らないけど(-。-;」


「頼んでよー!学校一のイケメンなんだからぁ!」


「うーん。一応聞いてみる…。」




***その晩



「ねぇ、ケイゴ。」


「何でしょう?」


「ハロウィンイベントってケイゴはどうするの?」


「あー。紫苑と美琴と一緒に自治会の補佐を頼まれています。主には生徒会の手伝いになりそうです。」


「そっかぁ。分かった。」


ケイゴはニヤっと笑う。


「どうしました?」


「別に何でも?ナオが一緒に回ったらクイズの答え教えてもらいたいって言ってたから。」


「そうですか、松本さんが。…で?お嬢は俺と回りたく無いんですか?」


質問だか答えを分かっている顔に居心地が悪くなるミラ。


「…別に。イベントを一緒に回るってちょっと憧れるシチュエーションだっただけ。無理なら無理でいいもん。」


ちょっと拗ねた様な顔が可愛い。ケイゴはふんわりと笑ってミラの頭を撫でる。


「そんな顔しないで下さい。俺は前半なので、お昼からは一緒に回れますよ。と言っても関係がバレない程度なのでランチを一緒にするくらいしか無理かもしれませんが。」


「ううん!楽しみにしてる!」


「はい!で、お嬢はどんな仮装にするか決まってるんですか?」


「まだ考えても無かった。どうしようなか?」


「俺のおすすめは農夫です。」


「えっ?えっ?の、農夫?」


「はい。農夫です。」


「何で?」


「色気が無いからです。それに田舎っぽくて可愛いです。」


「???それって何かハロウィンに関係あるの?」


「虫除けになります。」


「虫除け?もう蚊はいないと思うけど。一応虫除けスプレーはすることにするね?」


「それだけじゃ避けられない虫が沢山いるんですよ。」


「えっ!そうなの?」


「はい。だから長袖長ズボンの農家スタイルがいいんです!大きめの帽子を被れば日差しも防げますし。」


「えー可愛いアクマとか魔女が着たいのに…。」


ミラは上目遣いで見上げるが、ケイゴはどこ吹く風。


「そんなド定番じゃ被りますよ。」


「別に被ってもいいもん。」


「お嬢にはオンリーワンでいて欲しいです。」


ミラはケイゴをジト目で見る。


「………。ナオに相談しよーっと。」


あえなくケイゴの目論見は外れてしまった。

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