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ワルい男に誘惑されてます。〜天然系お嬢はイケメン893?に護られて、ドキドキな青春を過ごします。  作者: 華峯ミラ


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いつも支えてくれるもの2


「ねぇ、ケイゴ。行きたい所あるんだけど。」


「いいですよ。どこですか?」


「私がナビるから、それ通りに運転してくれる?」


ケイゴは一瞬怪訝そうな顔をするが、一応快諾した。


(お嬢ってかなり方向音痴なんだけど…ちゃんと着けるんだろうか…?信じていいのか…。なんかすごい笑顔だし。)


「お嬢、どうぞ。」


ケイゴは車の扉を開けてエスコートしてくれる。


「いいの?これケイゴの車じゃん。」


「デートって事で。」


ミラはその言葉に頬を赤らめる。


「えぇっとねーまず左だね(//∇//)」


ミラは誤魔化すようにナビを始めた。


「ここは右」「しばらく真っ直ぐ」「次の信号を左」などなどスムーズに案内するミラを見てケイゴは何となく目的地が分かり嬉しくなる。そして着いたのは…。


『カフェ ciel RoZe』


「お嬢、場所知ってたんですね。」


「バカにしてる?」


ミラが膨れっ面になる。ケイゴは慌てて笑いながら否定する。


「いえいえ、感心しただけです!」


ミラはジト目である。


「で、何故ciel RoZeに?」


「あのね、新作を作ったから試作品を食べませんか?って連絡もらったから!」


「え!」

(よりによって今のお嬢に…)


ミラはケイゴの表情を読み取るが、フワッと笑ったお店へ引っ張る。


「いいから行こ!」


お店に入るとすぐに店長が対応してくれてVIPルームに通される。


「ミラお嬢様、ケイゴ様、本日もお越しくださりありがとうございます。」


「いえ、いつもお店を切り盛りしてくださりありがとうございます!」


「僕もなかなか様子を見に来る事ができず、すみません。」


「いえ、いつも差し入れをくださり、お心遣いに感謝しております。本日も心よりおもてなしをさせていただきます。」


「ありがとうございます。楽しみに伺いました!」


「はい、すぐに持って参ります!」


ミラはニコニコで返事をしている。


「お嬢、大丈夫ですか?」


「何が?」


「何がって(-。-;」


「お待たせ致しました。新作でございます。冬をイメージしたカフェとスィーツでございます。」


出されたカフェは、ミラの大好きなカフェモカ。いつもはコーヒーの上にミルクの泡があって、そこにチョコでイラストが描かれているが、今日は猫のチョコレートがスプーンに乗せてある。


「こちらのチョコレートをコーヒーの中に入れてお召し上がり下さい。」


「えー!この発想は無かった!チョコの量が少ないお店とかもあるから、凄く嬉しい❤︎」


ミラはスプーンに乗せられた猫をコーヒーに入れる。まるで猫がお風呂に入っているみたいで可愛い。


一方スィーツは、いちごのチーズケーキやいちごのムース、ビターなガトーショコラ、フルーツタルト、バニラアイスがワンプレートにのっている。


「バニラアイスには、こちらの専用のコーヒーをおかけ下さい。」


「わー!アフォガートだ!凄く美味しそう❤︎」


ミラはコーヒーをバニラアイスの上に垂らす。その瞬間バニラと混じり合ったアイスがトローっと溶け出す。その様子に急いでアフォガートを掬い口へと運ぶ。


「うーん!美味しい!甘いのとほろ苦いのがちょうどいい!カフェモカものんじゃぉ!わー!カフェモカもいい感じ!ミルクチョコなんだね!」


「!!」


ケイゴはその言葉を聞いて驚く。


(ミルクチョコ…。)


「お嬢…もしかして味覚が!!!」


ミラはケイゴの方を見てにっこり笑う。


「うん。ケイゴがくれたアメ。その後から急に。今はもう殆ど。」


「…良かった…。」


ケイゴの目が光ったかと思ったら、次々と涙が溢れてくる。


「え!え!ちょっ!ケイゴ!どうしたのぉ!」


ミラはケイゴの意外な反応に慌てふためく。ケイゴは驚く程静かに涙を流している。美人は泣いても綺麗だなあーなんてどこかで思いながら、ミラはケイゴの頭を抱きすくめる。


「ありがとう。泣かないで。」


「もう戻らなかったらどうしようかと…。俺のせいでこんなに辛い思いをさせて…。」


「ケイゴのせいじゃ無いじゃん。」


「あの女の暴挙が止められず…。」


「それはケイゴのせいじゃないって分かってるから!自分を責めないで。」


「ホントに、ホントに大丈夫なんですか?」


「うん!ハクトさんが次期治るって言ってたじゃん。」


「ハクトさんは優秀だから、信じられない訳では無かったんです。でも本当に治るまでは気が気じゃなくて…。」


「うん。心配させてごめんね。」


いつの間にか部屋には2人になっていて、とても穏やかな時間だった。

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