見られてピンチ2
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「ミラちゃんの状態は?」
紫苑は部屋に控えているメイドに声を掛ける。
「はい、まだ目が覚めておりません。」
「そうか。また目が覚めたら教えてくれ。」
「はい、かしこまりました。」
ミラの様子を伺っていたお抱えの医者が声を掛ける。
「紫苑君、そんなに心配しなくても直に目が覚めるよ。急激に血圧が下がっただけだから。」
「…はい、先生。」
ブルブルと紫苑のスマホが震える。
「ちょっとすみません。」
『ケイゴ』と表示されている。
「…はい。」
「紫苑、ミラがそこに居るってきいた。状況は?」
「…問題ないよ。気にするな。」
「ミラは大丈夫なのか?」
「ああ、大丈夫だ。でも今日は安静が必要だから婚約者であるハリス家で様子を見させてもらうと、そちらの執事長と話が出来ている。」
「いや、もう直ぐ着くから連れて帰る。」
「…君はミラちゃんを心配している場合なのか?」
「どう言う意味だ。」
ケイゴの声が険しくなる。
「君には他に考えるべき女性がいるんじゃ無いのか?」
「そんなわけないだろ。」
「じゃあミラちゃんを放ってまで相手していた女性はいないんだな?」
「……お前に答える義務はない。」
「ああ、そうだな。なら僕の婚約者の所在も君には関係が無い。」
それを聞いてケイゴはイラッとする。
「本当の婚約者は俺だ!」
「でも世間で認められているのは僕だ。」
「一体何のつもりだ!」
「ミラちゃんが倒れたのは君のせいだよ、ケイゴ。」
「…接待しただけだろ。」
「高級ホテルやデートスポットで態々接待なんて、相当な相手なんだな。」
紫苑には珍しく冷たい反応だ。
「少なくてもミラちゃん自身が会いたがらない限り、会わせる気は無いから。」
「…ミラが、、、会いたく無いと言ってるのか?」
「…まだ目覚めて無い。」
「!!」
「だから安静にさせておいてあげたい。」
「…分かった。」
トトトトト
そこにメイドが走ってくる。
「紫苑様!お嬢様がお目覚めになりました!」
紫苑とケイゴは一瞬視線を交わして2人で駆け出す。
「ミラ!」
「ミラちゃん!」
体を起こしたミラはキョトンとしている。
「あっケイゴ。来てくれたの?」
その何でも無い様子に困惑するケイゴと紫苑。近くにいた医者に説明を求める視線を送る。
「あー。倒れられた前後の記憶が曖昧な様です。」
「紫苑さん、ご迷惑をお掛けしました。帰りますね。」
「暫く安静にした方がいいよ。」
医者は慌てて答える。
「でも…。」
「KAHO家には電話してあるから、今日は泊まって行きなよ。」
「でも…。」
「お嬢…。」
「どうしたの?ケイゴ。」
「あ、えっと、、その、、、。」
「ケイゴ、ちゃんとミラちゃんと話しなよ。」
「…。」
「君がやった事はきっとミラちゃんの為でもあるとは思う。でもちゃんと話さなきゃ分からないしすれ違うよ。」
「ああ。悪い。」
紫苑が人払いをしてから部屋を出ていく。そしてゆっくりミラに近づき、ベッドに腰掛ける。
「前に紫苑の誕生日パーティーで、俺はA国王の庶子だと分かっただろ?」
「うん。」
「それで、国賓を王子としてもてなして欲しいと頼まれて…。相手はA国の公爵令嬢で拒めず…。行き先も全部決められていた。」
「そっか。分かった…。」
ミラはそう言ったが声色はいつもの明るさが無く、一応納得したと言うポーズを取った様だ。ミラ自身釈然としなかったが、きっとこれ以上の回答は得られないと思ったのだろう。だから大人しく引き下がった。
だがその1週間後、事件は起きてしまった。
そしてまた事件が…




