インターン9
ケイゴは座っているミラに近づいたかと思ったら腰を屈め、軽く唇に触れるキスをする。
「こう言う事だから、お前ちょっかい掛けるなよ。」
ケイゴはチラッとゆづきを一瞥するがすぐに視線をミラに戻しニコッと笑う。
その表情に慌てたのはゆづきだ。
「お、おい、教師が生徒に手を出していいのかよ!」
「言い訳ないだろ。だが俺らは違う。元々恋人同士だったのが教師と生徒になっただけの話だ。それに厳密に言うと俺は教師じゃ無い。教育実習生だからな。学生同士だから何の問題も無い。」
「そんなの詭弁だろ…。」
ケイゴはどこ吹く風だ。ゆづきが呆れながらミラに視線を送ると、真っ赤なミラが目に入る。
「!!赤っ!!!俺の地元の車校の新車並みに赤い!」
「…地元ネタをぶっ込まれても伝わらないからな。例と言うのは誰もが知る物を出すから伝わるんだ。気をつけた方が良い。」
「…そんな冷静に講義されても…。」
「もーケイゴ!人前でやめてよー\(//∇//)\」
真っ赤なミラがやっとケイゴに抗議した。
「(反応)おっそ!!!」
それを聞いてゆづきは再びツッコんでしまった。
「もしかしてミラは天然…?」
「天然!?そんな事言われた事無いけど?」
ミラは心外だと言う顔だ。それを聞いて「マジで?」という視線をケイゴに向ける。目が合ったケイゴは一瞬肩を竦めるが、ミラに「違うよね?」と問われると「そう(だったら良い)ですね。」と苦笑いしながら答えた。




