インターン4
コンペから1週間。ケイゴとはいつも通りだが、何となくギクシャクしている空気があって居心地が悪い日々が続いている。
そんな中、宮代さんが声を掛けて来る。
「ミラさん、今日から新規事業を手伝っていただきたくてきました。」
「えっ…。(音沙汰無かったから太刀消えたのかと思ってた。)」
「こっちこっち!行こう!」
ミラは宮代に引っ張られていく。
連れて来られた部屋には、沢山の可愛らしいランジェリーやベビードールたち。
「あっカワイイ。」
「でしょ?会社として統一感を出したかったから、ciel RoZeのデザイナーさんに依頼したの!そしたらこんな大人カワイイデザインが上がってきてね、ミラちゃんのイメージにピッタリだなって!やっぱりミラちゃんに頼んで良かった!!」
「え、あ、あのー…」
「今日は試着とカメラ合わせだから、緊張しなくて大丈夫よ!」
「ええーっと…。」
「あ、そうそう。ミラちゃんの相手役を紹介するね。」
「相手役?」
「そう。知ってるかな?現役大学生なんだけど、高校時代にイケメンコンテストで優勝してモデルになったゆづき君。」
「?ちょっと存じ上げません。」
「そう。あの子よ。」
指された方を見ると、背の高いイケメンが。不意にゆづきと目が合いニッコリ微笑まれる。ミラはドキッとし目を逸らす。ゆづきはスッと近づいて来てミラに声を掛ける。
「ねぇ、君がオレの相手役のミラちゃん?」
「あ、初めまして。ハナミネ ミラです。」
「ゆづきです。ねぇ、今回のコンセプト知ってる?」
「″初々しく瑞々しい私″ですよね?」
「そう。君みたいな純粋な女の子に、ハジメテを教えてあげるみたいな。」
何とも色っぽく目を細めて顎を持ち上げられ、耳元で囁くゆづき。グッと近づいて来たかと思えば、パッと手を離す。
「ねぇ、ちょっと絡もうよ!」
「えっ!」
ゆづきはミラの手を引いてカメラの前へ出る。そしてふわふわしたベッドの上に押し倒して上半身を脱ぐ。
「な、な、な、なにを!!!」
ゆづきはミラを組み敷く。ミラは真っ赤になりながらあまりの出来事に身体が硬直してしまう。
パシャ
パシャ
パシャ
ゆづきにコロコロ転がされながら何枚かシャッターが切られる。30枚ほど撮ったところで終わりの声が掛かる。するとゆづきは何も無かったかの様に写真をチェックする。
「へー。素人って聞いてたけど、結構カワイイ顔してんじゃん。」
そんな事をボソっと呟く。
「ねぇ、次は衣装着て来て。」
「えっ?」
「可愛いベビードールでオレを誘惑してよ。」
その妖艶な笑顔に思わず引き攣るミラ。
(何で世の中には色気ダダ漏れなメンズがいっぱいいるんだろう…)
ミラがボーッと立っていると、衣装部の人達に引っ張られ、あっという間にランジェリーとベビードールを着せられる。
(恥ずかしいと思ったけど、可愛すぎて気分が上がる!しかも普通のキャミみたいだから、全然気にならない!)
「ふーん可愛いね。」
「はい、すっごく可愛いです!このベビードールもランジェリーも!欲しいくらいです!」
そう言ってニッコニコのミラ。
自分に全く恥ずかしさを感じていないミラを見て、ゆづきはイラっとする。イタズラな顔をして上から覆い被り、手をベッドに縫い付ける様に繋ぎ見つめ合う。
「…。」
ビックリしている様ではあるが、恥じらいとは違う。
唇を首筋に押し当てるフリをして首筋に息を吹きかける。が全く動じないミラにまたイラっとする。抱き寄せたり太ももに手を置いてみてもその反応は変わらない。
(この顔を崩してやりたい。)
さっきの恥じらう表情が見られず残念に思う。何だろう、胸の中に不思議な感覚を覚える。
(何でさっきより余裕がありそうな顔をしてんだよ。)




