表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ワルい男に誘惑されてます。〜天然系お嬢はイケメン893?に護られて、ドキドキな青春を過ごします。  作者: 華峯ミラ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/243

修羅場の次は!!

ヒーローは、遅れた頃にやってくる

(もう朝?あー学校行きたくないなぁー。そんな事言ったら、みんなに心配かけちゃうかぁ。)


昨夜は一睡も出来なかった。これからを思うと、ずっと涙が止まらなかった。


「おはよう、たみさん!」


「おはよう…ございますお嬢様、目が少し腫れてますが何かありましたか?」


(えっ、いつも腫れないのに。)


「昨日遅くまで小説読んでてね、すごく感動してさぁー。その名残りかな?それより、私今日早く行きたいから、ご飯先に貰っていい?」


「そうですか。どうぞ。」


「たみさんのご飯はいつも美味しいなぁー!」


「ありがとうございます。」


そんな雑談をして、ケイゴに会わない様に学校へ行った。



***


いつも通りの食卓に、ミラの姿がないと気づいたケイゴは、たみに訊ねる。


「お嬢はどちらに?」


「今日は学校で何かしたいみたいで、もう出ましたよ。」


「えっこんなに早く!?」


「やっぱりあんたもそう思う?朝練でもあるのかしらねー。」


「………。」


(もしかして、避けられてる?)



***


まだ学園に入るには早すぎるため、ミラはカフェに来ている。少しでも昨日ボーッとしてしまった授業を取り戻さねばと教科書を出す。そこへ、朝帰りなのか酔っ払いが話しかけてくる。


「おう、ねぇーちゃん。こんな朝っぱらから、一人でカフェに来てんの?この時間は人が少ないから、危ないよ。おじさんが一緒にいてあげようか。」


「だ、大丈夫です。ありがとうございます。」


「ありがとうって?まだ何もやってないよ!いいよ!一緒にいてあげる!」


おじさんはミラの横にピッタリとくっついて座った。


「え、あ、えーえーっと、近いです…。」


「まぁ、まあ、いいじゃねーか、ねーちゃん。」


おじさんは更に近づき、手を太ももの上に置く。


ミラは怖くて声が出せない。その様子に何を勘違いしたのか、太ももを撫でていた手がスカートの中に入ってくる。


「やめて下さい。」


周りには聞こえない様に言いながら、手首を掴むが、力で勝てず、お腹や下着を撫で回される。


そこへ人の気配がした。その主は言い放つ。


「お客様、ここはそういったお店ではありません。お引き取り下さい。」


店員さんは睨みながらおじさんの手を締め上げ立たせる。そして床に放り投げた。その間にミラに膝掛けを掛けてくれる。


おじさんは立ち上がろうとするが、酔いが覚めていないためノロノロしている。他の店員もやってきて、痴漢を連れて行く。


「お客様、お怪我はありませんか?」


「はい、大丈夫です。助けていただき、ありがとうございました。」


「いえ、申し訳ありません。宜しければスタッフルームで少しお休みください。」


助けてくれたスタッフさんに連れられ、スタッフルームに入る。さっきまで飲んでいたモカチーノの新しい物をくれる。そこに店長さんが入って来る。


「私共のお店で、辛い思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした。心ばかりですが、おもてなしをさせてください。」


「いえ、あの、みなさんのせいではありませんし、寧ろ助けていただきありがとうございました。」


「こいつ亮平って言うんですが、亮平が女子高生が痴漢にあってるかもなんて言うもんで。」


「亮平さん、本当にありがとうございました!私、華峯ミラと申します。今から学校なので、改めてお礼に伺います。連絡先を伺っても良いですか?」


「お礼なら要りません。でもまたここに来てください。」


また来る事を約束し、ミラは学校へ向かった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ