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ワルい男に誘惑されてます。〜天然系お嬢はイケメン893?に護られて、ドキドキな青春を過ごします。  作者: 華峯ミラ


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パーティー翌日

お待たせしました!

いつも応援ありがとうございます‼️

お暇ならごゆるりとお過ごしください^_^


コメントくれたら嬉しいな\(//∇//)\

「国の中枢に入り込んでるKAHO家を叩けば、国際問題になりかねませんよ。」


「ははは。それは本意では無いな。」


「それから、お嬢様に手を出したらただじゃ置きませんので。KAHO家を人質に取っても、俺は靡きません。」


ケイゴは殺気の籠った目で睨む。その顔は裏社会との繋がりがある事を示唆する。


「…分かった。覚えておこう…。」


ケイゴは退室する。


「あの目はヤバイな。暗殺を今すぐ中止する様に伝えろ。」


「はい。」


宰相は急いで連絡をする。





******



ミラが目を覚ます。もうかなり陽が高くなっていることから、寝過ごしてしまったことを察する。時計は9時を指している。


「わ!もう9時!!」


ミラは急いで顔を洗い髪を整えて部屋の外へ出る。


「!!お嬢様お待ちください!」


廊下で護衛していた騎士がミラの格好に驚き声を掛けるが、ミラは走って行ってしまう。


「ごめんなさい!寝坊しちゃったの!!きゃ!」


角を曲がろうとした時、人とぶつかり抱き止められる。


「あ!すみません!急いでまして!」


ミラが体を離そうとすると、その人は腕に力を入れて放そうとしない。


「本当にすみません。離していただけますか?」


そう言って顔を上げると、ケイゴが呆れた様に見下ろしている。


「ケイゴ!」


「…貴方はそんな格好でどちらへ行こうとされたんですか?」


「食堂。朝ごはん、7時って聞いてたのに2時間も遅れちゃったの!」


ケイゴは明らかに呆れた表情だ。それを見てミラも冷静になる。


「…もう無いよね、流石に。…お昼まで待ちます…。」


ミラはドヨーンたした空気を背負って踵を返す。するとケイゴも部屋まで着いてくる。


「皆はもうご飯食べたよね…。メニューは何だった?」


「クロックムッシュとビシソワーズとキッシュにフルーツサラダでした。」


「…全部私の好きなやつじゃん。」


(そりゃ紫苑がミラのために作らせたメニューだからな。)


ミラの更なる落ち込み様にケイゴは苦笑いになる。


「まだ何か残っているかもしれませんから、聞いてみましょう!」


「うん…。で、何でケイゴも一緒にお部屋に入るの?」


「お着替えの手伝いをしようかと思っていまして。」


「\(//∇//)\1人で着替えられるよ!」


「信じ難いデスね。着替えが無理だから廊下を爆走したんじゃないんですか?」


ケイゴの含みのある言い方よ。


そこへコンコンコンとノックの音が聞こえる。ミラは振り向き返事をする。部屋に入って来た知らないメイドは、クッキーと紅茶を運んでくる。


「お茶をお持ちしました。」


「ありがとうございます!ケイゴが用意してくれたの?」


「いえ、違います…。」


「そっか。誰かが気を利かせてくれたのかな?優しいね。」


ミラは席に着き、クッキーと紅茶を入れて貰う。バターの強い香りに誘われてクッキーを摘もうとした時、ケイゴが手を掴んだ。


「何?どうしたの?」


「お嬢様、知らない人から物を貰ってはいけないと習いませんでしたか?」


「知らない人って言っても、紫苑さんのところの方じゃない?」


ケイゴはミラを庇う様に立ち、メイドを睨みながら決して目を離さない。


「貴方は知らないと思いますが、従者は屋敷内を案内された時に、使用人の方も紹介されます。しかも専属性を取っているので、私やお嬢様の部屋に見覚えの無い使用人が来ることはありません。少なくとも顔見知りの者と一緒に来るか、それが出来ない場合は伺いを立てる事になっています。自分の屋敷で何かあってはいけないし、客人への配慮です。徹底的に教育されているハリス家が、こんな人物を雇っているはずがありません。お前はどこの者だ!」


「わ、私は…。」


メイドは踵を返して逃げようとする。


「捕えろ!」


入り口の騎士に捕まりどこかへ連れて行かれる。


「…。」


ミラは呆然と立ち尽くしている。振り向いたケイゴが、ゆっくりミラに近づく。


「お嬢、知らない人から物を貰ってはいけません。着いて行ってもいけません。」


その顔は真剣だった。


「知ってるわ。子供じゃらないんだから。」


「もっと自覚して下さい。今は特に敏感な時期なんですから。俺が軽食を頼んであるので、それを食べて下さい。」


ケイゴはそう言いながらクッキーと紅茶をミラから遠ざける。その静かな佇まいに、何も言えないミラ。


「はい。」


そう答える事しかできなかった。

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