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ワルい男に誘惑されてます。〜天然系お嬢はイケメン893?に護られて、ドキドキな青春を過ごします。  作者: 華峯ミラ


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パーティー当日7

「明君、お茶を持ってくるね!すみません、お茶を入れたいので、暫く明君といっしよに居てあげてください。それとキッチンをお借りしても?」


「い、いえ、私がお茶をお持ちします。お嬢様と明さまはご歓談下さい。」


メイドが血相を変えて名乗り出てくれた為、有り難くお願いする事にした。


「ではお手数ですがお願いします。」


ミラは丁寧にお願いした。


「ねぇ、ミラはここのお嬢様なの?」


「違うよ?ただ少し前からここで過ごさせてもらっててね、便宜上そう呼ばれてるだけ。」


「ふーん。ハリス様のパートナーって本当だったんだ。」


「一応ね。そんな事より、明君の事知りたいな!」


「は?オレの事?」


「うん!どんなお菓子が好き?」


「…お菓子?別になんでもいい。他家で出されたものは何でも食べないといけないから。」


「いい教育されてるんだね。でも美味しく食べてもらえたら私は嬉しいの!ね、だから教えて?」


ミラは真剣な顔で主張する。


「…ケーキ。」


「うんうん♪どんなケーキ?」


「フルーツのったやつ。」


「分かった!お願いしてみましょ!」


ミラが近くのメイドに駆け寄りお願いする。メイドは頭を下げ、部屋を出ていく。


(ミラはお嬢様じゃ無いな。本当のお嬢様は自分からメイドに近づかない。)


「ねぇ、本当にハリス様のパートナーなの?」


「一応ね。」


明は目を細めて疑いの眼だ。


「どういう知り合いなの?」


「ケイゴ繋がり?」


「ふーん。亜月様とはどういう繋がりなの?」


「仲の良い主従かな?」


(メイドのミラが亜月様と仲良しで、その繋がりでハリス様のパートナーって事か。)


「ふーん。主人を呼び捨てにしていいの?」


(あれ?ケイゴはここで私を呼び捨てしてたかな?)


「関係性によるんじゃないかな?私は気にしないけど。」


(主人を呼び捨てにしても気にしないなんて、肝の据わった人だな。だから可愛く無くてもハリス様のパートナーに選ばれたのか!)


そんな事を考えていると、お茶とケーキが運ばれて来る。


「ありがとうございます!明君食べよう!」


ミラは配られたケーキを明に進めるがなかなか食べようとしない。


「食べちゃおーっと!」


ミラはケーキを一口食べる。


「うーん!!!美味しい❤︎」


ミラはニコニコしながら食べる。その顔を明はジッと見る。するとミラと目が合い笑いかけられる。


(ちょっと可愛いかも…。)


明は少し赤くなり、気まずくて目を逸らす。恥ずかしさを紛らわす為にケーキを食べようとすると、ミラがフォークにフルーツタルトをさして明の口元に近づける。


「美味しいよ!ほら、アーン!」


明はその行動に驚きつつ、期待の眼差しで見て来るミラを裏切れずアーンを大人しくされる。サクサクのタルトと瑞々しいフルーツの甘酸っぱさが広がる。甘味と酸味のバランスがとても良い。


明は美味しくて目をキラキラさせている。その様子にミラは嬉しくなり、またフォークにさしてアーンをする。それを明は食べる。


「はい、アーン!」


明がアーンと口を開けた時、コンコンコンコンとノックされる。ミラは反射的に「どうぞ!」と答える。扉が開くと、そこにはケイゴ・紫苑・美琴が。


ケイゴはズカズカと入って来て、ミラに声を掛ける。


「何をやってるんですか、貴方は。また浮気ですか?」


「???明君とお茶してるだけだよ?」


「…それ、食べさせてますよね?」


「なんか遠慮しちゃって、なかなか食べてくれなかったから。」


ケイゴはニッコリ笑ってミラをたっぷりみてから、フォークをミラから奪う。


「なら、俺が食べさせます。はい、アーン。」


その笑顔に明は引き攣る。


(コ、コワイ…。)


明は大人しくケイゴから食べさせられ、すかさず紅茶を飲む。


「ありがとうございます。もう、自分で食べられます!」


そして目の前でモリモリ食べる。ミラは嬉しそうだ。


「美味しいよね!」


うんうん!と元気よく首を縦に振る明。ニコニコするミラにケイゴは声を掛ける。


「お嬢様、俺にもして下さいよ。」


「いいよ!はい。」


ミラはフルールタルトののったお皿をケイゴに差し出す。


「違います。」


「?」


ケイゴの視線はミラの食べ掛けのタルトだ。


「コレはダメだよ?食べ掛けだもん。」


ミラは自分のタルトをフォークにさして食べようとする。しかしケイゴはその手を掴み、自分の口に運んでしまう。


「「「あ!」」」


ケイゴはモグモグしながら、ミラを見てニヤリとしている。その顔にミラは真っ赤になる。


(もー(//∇//))


「ミラと亜月様は主従なんですよね?」


そこに明が声を掛ける。


「そうだよ?」


ミラが答える


「怒られないの?」


「誰に?」


「亜月様に。」


「たまには怒られるよ?」


「たまに、なの?亜月様って、心広いんですね。」


「うん、広いよ。」


「亜月様は良いんですか?」


「全く良くない。子供であろうと女であろうと、ミラに恋愛的な好意のあるヤツは排除するに限る。」


ケイゴは明を睨む。


「ちょ、ちょっと!睨まないでよ!可哀想でしょー?ごめんね!怖かったよね?」


ケイゴはどこ吹く風である。


「もー!ケイゴ!」


「ねぇ、ミラはメイドなのに、亜月様にそんな態度とって良いの?」


「えっ!私ってメイドさんだったの!?」


ケイゴは呆れた顔でミラを見る。


「「ぶはははは!」」


その様子を観察していた紫苑と美琴は、吹き出してしまう。


「さっきから何か噛み合って無いと思ってたら

、君はそんな勘違いをしてたんだね。」


「確かにケイゴの態度が不遜過ぎて、まさかケイゴの方が使用人とは思わないよね。ははは。」


「…え…?亜月様が使用人?」


「そうだよ。ミラちゃんがご令嬢。」


「だってさっきもメイドに自分から話かけてましたよ!お嬢様なら呼ぶでしょ!普通!」


ケイゴは顎に手を当てて考えている。


「確かにミラに呼びつけられたことはあまり無いな。あっ!この間犬のフンの時は呼ばれたが。」


その瞬間、ミラは真っ赤になってケイゴを遮る。


「ちょ、ちょっと!その話は内緒にしてよー!」


「ミラちゃん、そんな単語を聞いて聞き逃す事は出来ないよ!」


紫苑も美琴も楽しそうだ。


「大した事はない。学校に送って行った時に歩いて踏んだんだ。」


「でも車でしょ?歩く距離なんて、ロータリーから100mもないじゃん。」


「あぁ、その間にブービートラップに引っかかったみたいで、昇降口に呼ばれたんだよ。俺は車を駐車場に回しているところだった。」


ミラはケイゴの胸に縋って俯き、プルプル震えている。


「それで?」


「靴を洗ったりミラの足跡を消しながらトラップを処理した。帰りも踏まれて俺の車汚されたら、たまらんからな。」


「うっわー。ケイゴにそんな事させるの、ミラちゃんしかいないね。」


「もーケイゴ!恥ずかしいじゃない!秘密にしてよ!」


ケイゴはニヤっと笑って胸に顔を埋めて縋り付いているミラを抱きしめる。


(亜月様って、こんなふうな顔もするんだぁ。)


「そ、そんな事より、お話は出来たの?」


ケイゴの顔が一瞬曇る。


「あぁ。」


「そっか。じゃぁ、今日は疲れたからお部屋に戻ろうかな?明君はいっぱいケーキ食べてね!」


ミラはケイゴに付き添われ、行ってしまう。入れ違いで母親が入ってくる。


「良かったらお茶して行って下さい。友人が経営しているcafeのケーキと紅茶なんです。」


紫苑は優しく席へ案内してから、美琴と一緒に退室した。



***



ミラの部屋に着いたふたり。どちらとも話さずここに来た。先に口を開いたのはケイゴだった。


「聞かないんですか?明やあの女性との関係について。」


「言いたいなら聞くけど。さっきも言ったでしょ?どうするかは貴方が決めればいいって。いつか話してくれるなら、その『いつか』を待つし、話さないならそれでもいい。ケイゴの子供じゃない事くらいは、私にも分かるから。」


「俺の子だったらどうするんですか?」


「もしそうだとしても、貴方の選択を尊重するわ。あの女性と結婚するって言われても受け入れるわよ。一生恨むけど。」


「良かったです。恨まれなくて。…俺のおとうと…みたいです。」


「…そう。」


「でも真実を明らかにするつもりはありません。俺はミラを諦めません。」


「…うん。」


ミラとケイゴはどちらとも無く抱きしめあった。

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