オトナの階段登っちゃった件
いつもありがとうございますまた会えてあれはいつた。
今日ミラは中学校時代の仲良しグループだった中の子に誘われて、合コンなるものに来ている。因みにただの人数合わせだ。
仲良しグループと言っても、5人もいると2〜3人で暗黙の派閥ができるのが女の子と言うもので、だからミラはその中の数人と仲良くしていた。最後ら辺はこの子とは殆ど一緒にいなかった。
高校は皆散り散りになり、連絡が取れなくなったのだろうか。まぁ、友達を整理したって事だね。で、何故か分からないけどミラにお誘いが来て現在に至る。
『ご飯行く友達が急にいなくなったから来てよ!』
そんなメールだった。ミラはその感じに慣れているが、ケイゴはご立腹だった。
「人に急遽お願いする態度じゃ無い!しかもお嬢に!!そんなのは行かなくていいですよ!」
私も断ろうかと思ったけど、行ってみたいお店だったので行く事にした…のを、今激しく後悔している所だ。合コンだったから…。
「こんにちは!可愛い子ばっかりだね!俺はカイトよろしく!」
「俺はユウリな。」
「カナタです。」
「はるなです。」
「りい(中学が同じ)です。」
「ミラです…。」
彼らは少し年上だが、いかにもチャラそうだ。ミラの苦手なタイプ。
「席さぁ、男女で座らない?」
皆んなは賛成する。ミラはニコっとするのみ。
(慣れてる感半端ないな。私婚約者いるのに、ここに来て良かったんだろうか?)
「ねぇミラちゃんはどこ校行ってるの?」
馴れ馴れしくカイトが聞いてくる。
(桜花学園と言っていいんだろうか…。)
桜花学園は元々金持ち高校。金持ちが通うと言う事は、教育にもそれなりに力を入れている訳で、それなりにレベルが高い。
「えーっと…言うのも恥ずかしいくらい底辺の学校ですよ(^◇^;)」
「へー。オレは東ね。」
(大体中堅の高校だな。)
「へー!凄いね!何科なの?」
東高校には、普通科、特進科、音楽科がある。
「勿論特進だよ。良かったら、今度勉強教えてあげようか?」
「わー嬉しいな!(うちには高校数学と英語教師がいるから、先にそちらに聞くけど…。)困ったら聞くかも!」
「じゃぁ、ID交換しよ!」
「えーっと…。」
「ねぇカイトく〜ん❤︎」
隣からりぃが話に入ってくる。しかもミラを睨んで。ミラは苦笑いする。
(もしかして狙ってた?)
ミラが席をりいに譲ると、今度はカナタがはるなとの話をやめてこちらに向く。
「ミラちゃんだっけ。楽しんでる?」
(あ!そうだった。今日の目的はこのお店をリサーチする事だった!)
ミラは一瞬ハッとした顔になり、急いでご飯を食べ始めた。
「このスモークサーモン美味しい❤︎こっちのキッシュも❤︎ここ、お料理美味しいですね!」
カナタはポカンとしている。そりゃそうだ、さっきまで大人しかった子が急にご飯をモリモリ食べだしたのだから。
「ハハ!ミラちゃんは食べるのが好きなの?」
「あんまり意識した事無いけど、そうかも!美味しいものには目がありません!」
「タメ語でいいよ。」
「そう?」
「ちょっとー、ミラちゃん独り占め禁止ー!」
ユウリがカナタにもたれ掛かって来る。
「うわ、重い!離れられろ!」
「そろそろ交代してよ。オレだって交友を深めたいんたから。」




