意味さえあれば…
黒風 小夜?
「そう、私の名字!」
部屋からは、あまい匂いがする
「これ、私の作ってたぬいぐるみ」
嘘だろ…
これ…私が好きだったぬいぐるみ。
「にょ!これ私がかなり初期の頃作ったやつなんだよ!」
なぜか感動が止まらない
涙が出てきた
「ありがとうね、使ってくれて!」
でも、無くしちゃったの…
あれだけ思いを乗せられたものが私に…
「ぬいぐるみはね…使ってくれる人がいなきゃ寂しいだけなの、でも、使ってくれる人が寂しくなるのはもっと寂しいから、私は寂しさをなくすために作ったから、泣かないで…」
ぬいぐるみのおかげで小夜と出会えたのかもしれない
そう思うと少し気が楽になった気がする
そうだね、ぬいぐるみのおかげで小夜に出会えたと思うから、今度は小夜も大事にするよ
こんな言葉、小夜にしか言えない
一緒に泣いてくれる友達…
「ありがとう、桃華」
「一緒に頑張ろうだにゃん!桃華について行くんだにゃん!」
小夜はぬいぐるみで私にこんなことを言った
突如玄関が開いた
小夜が玄関に向かう
「あれー、今日は仕事でしょ!」
小夜、行っちゃダメ!
「うわぁ!」
??/どうもサンタクロースとトナカイでーす!
またクリスマスの日に会おう!
おい!
急いで玄関を飛び出した