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道楽草  作者: 十三岡繁
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八百万の神

 朝の情報番組で、花見に来たグループが放置していったゴミの映像が流れていました。


 先日行ったフリーのキャンプ場は駐車場から30分ぐらい山を登らないと行けない場所なので、今まではかなりのキャンプ好きか山にも登るような人しか来てませんでした。焚火の跡がたまに目につくぐらいで、ごみの放置などはあまりなかったところです。


 結構久々だったんですが、あちこちに放置されたゴミが目につきました。袋に入れて放置されているのは良い方で、まだ半分ぐらい残っている油のボトルや、食材の入っていたであろうプラスチック容器など、そのまま散乱しているものもありました。わざわざこんなところまでくるキャンパーがそんな事をするだろうかと、自分の目を疑いました。


 古来日本人が持ってきた信仰では、万物に神が宿るとされていました。八百万の神です。山や森の中では、特にその存在が身近に感じられます。そこに分解されないプラスチックのゴミを残して行く事がどうしてできるのか?自分の理解を超えています。日本人の精神性は変わってきているんでしょうか?プラスチックごみにもプラスチックごみの神様がいるとは思いますから、それを信仰している信者の仕業なんでしょうか?


 思うと宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』もそんなテーマだったような気がします。引退すると言っては撤回してきた氏の次回作は『君たちはどう生きるか』だそうです。『僕たちはどう生きたか』でも『僕たちはどう生きるか』でもなく、『君たち』です。そう言えば前作の『風立ちぬ』は、『僕たちはどう生きたか』に近い話だったような気がします。


 自分で持ち込んだゴミに+αでゴミを持って帰るのは、山に登る人間にはお馴染みです。キャンプ場に放置されていたゴミは、山道を30分持って下らないといけないので、もてる分だけしか持って帰れません。持ち帰れずに残して行くしかないあまりに多くのゴミに、ただの自己満足のような感じがしてもやもやしました。

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