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道楽草  作者: 十三岡繁
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記憶は四次元

 その世界が何次元であるかを知るには、その世界に直行する軸がいくつあるのかを考えればいい。例えばこの世界の空間には横方向、縦方向、その二つに直行する高さ方向の三つの軸が存在する。だからこの世界は三次元世界だと言える。


 この三つの軸に対して、全て直行方向に進行する時間という軸があるから、この世界は四次元だと捉える人もいる。それはそれで間違いではないと思う。但し観測者である我々はある特定の時間を切り取ったところしか認知できない。時間軸は連続していても、それを輪切りにしたころしか見れないのだ。


 但しその輪切りは連続すると流れとなる。なので認識したその一瞬の三次元空間を記憶すれば、積み重ねてくことが可能になる。そうして記憶を使えば時間と共に特定の物質なり現象がどう変化していくのかを感じ取ることができる。つまり記憶がある事で、この三次元世界は我々にとっての四次元世界になっているのだ。


 ここまでは何となく納得してもらえる様な話だと思う。しかしこの記憶を使った四次元化という考え方は、果たしてそれだけに留まるものなのだろうか? 脳内で認識するこの四つの軸線の中で起こる事象に対して、例えば感情が揺れ動いたとしよう。この感情の動きは四軸全てに直行して起こっているとは考えられないだろうか? もしそうなら五次元という事になる。 そうして更にその感情の動きから得られる信仰心だったり信念だったりは、更にその五軸に直行していれば六次元と言えるかもしれない。


 時空の話をしているのに、内面的な心情を加えて考えるなと言われそうだが、物理学では既に微小な世界では、高次元であることが予想されているし(超弦理論だと空間は10次元で時間で+1次元)、観測行為が無ければ事象が確定しないという摩訶不思議な事実も実験で証明されてしまった。


 だからどうだというのは、それぞれが考えるとして、人間の脳内……それは物理的な脳みそを超えて、もっと意識や魂といった何かなのかもしれないが、そこが認識している世界は普段考えるよりも高次なのかもしれないなと思う次第である。


 ちなみに超弦理論の我々が認識できる3次元以外の軸はどこにあるのかと言えば、小さく丸まっていて日常レベルでは認識できないんだそうだ。もしかしたら感情とか信条とかいうものも観測不能だから一緒かも知れない。

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