続ノートパソコン
以前はパソコンいじりも道楽の一つだった。家でも仕事でも使うパソコンは、ケースから始まって各パーツもバラバラに集めては自作をしていたものだ。やった事のない人には難しそうに聞こえるかもしれないが、実はそうでもない。
組み立て自体は難しくないが、一台しか持っていないと色々と問題はある。例えばあるパーツを追加してそれがうまく動かない時に、そのパーツの問題なのか他の問題なのかの切り分けが難しいが、複数台持っていればそんな事もない。入れ替えで余った部品はどんどんたまって行くので、それでまた組んで自動的にパソコンは複数台持ちになって行ってしまう。
しかしそんな時代も歳をとると昔の話になってしまった。今や仕事でも家でもメインパソコンはノートパソコンである。以前はノートとデスクトップでは、同じコストであれば性能に雲泥の差があったが、今はそんな事もない。機能的な増設もデスクトップで内蔵させなくても、外付けでなんとかなるようになった。流石に3Dモデルの生成など、重たい作業をしようと思えばデスクトップの方が価格対性能比で有利ではあるが、そういった作業はあまりやらないので関係ない。
そうして最近では家で使うノートパソコンと、仕事場で使うノートパソコンは共用になってしまった。前と違って軽くなって持ち運びしやすいし、電源供給はPDという技術が電源アダプターの取り外しと運搬を不要の物にしてくれたからだ。しかしこれは諸刃の剣だった。データはもちろんバックアップを心掛けているが、マシーンのバックアップが無いのだ。
デスクトップ時代は、ノートパソコンがハードのバックアップになっていた。もし何らかのトラブルでメインマシンが使えなくなっても、ノートパソコンで代替が効いた。しかし現在はメインのノートパソコンに不具合が起きたらそれでお手上げだ。むろん古い型落ちのノートパソコンは何台かある。しかし久々に立ち上げてみるとその遅さに驚く。
特にここのところ、常に持ち歩いていた事が仇となってか、ノートパソコンの躯体が歪んできたのだろう。ちょっと本体が物理的に開いて来てしまった。魚でもあるまいし、ノートパソコンに開いてきたという表現もどうかと思うが、一言でいえばそんな感じである。但しメイン基板のあるキーボードの下部分ではなく、ヒンジに接続する画面の裏部分である。そこはもうメンテで開く事は無さそうなので、瞬間接着剤でガチガチに固めてしまった。
プラモデルでもあるまいし、まさかノートパソコンを瞬間接着剤で補修する日が来るとは思っていなかった。またいつどうなるか分からないので、今後はなるべく持ち運びは控えるようにした方がいいと思い、昨日フリマサイトで中古のモバイルノートを買って翌日の今日これを書いている。
少し古いモデルではあるものの、当時30万円以上もした様なビジネスモデルが、5年位型落ちになった事で1万円ちょっとで入手できた。流石にCPUは最新のものに比べると見劣りするが、他は今でも全然現役で使える感じである。HDMI出力はもちろん、タイプCから映像も出力できるしPDにも対応している。更にはメモリースロットも内部にひとつ空きがありそうだと踏んでいる。最新型のノートパソコンはブラックボックス化していて、分解してもストレージの載せ替え位しかできないようなものも多いので、そういったところは古いモデルの方がいじり甲斐があったりする。
しかし昨今のノートパソコンのバッテリー交換の難しさはなんとかならないもだろうか? バッテリーは消耗品である。数年経てば交換の必要が出て来るが、本体の分解が必要になる様な最近の機種では、一般の人にはハードルが高い。業者に頼めば物凄いコストになる。結局そこで買い替えになって、性能的にはまだ使えたとしても廃棄されてしまう事が多いのではないだろうか。SDGs等と言うのであれば、バッテリーは外部から交換できることを義務付けしてもいい位じゃないかと思っている。




