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道楽草  作者: 十三岡繁
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モノとコト

「建築はモノではなくてコトである」自分が今まで諸先輩方から教えられてきた建築理念を、分かりやすく自分の頭で整理してシンプルに書けばそんな感じになります。

 建築と聞けば普通の人は建築物を思い浮かべるんじゃないでしょうか?それは英語で言う所のビルディングです。


 建築の英訳はアーキテクチャーです。ビルディングではありません。


 昔から設計者が発注者に、分かりやすく完成予想を絵にして表現するのがパースです。でもある一点からじっとその建物を眺め続ける人はいません。人は常に動いてその建物を見ることになります。内部にいる人は時には座ったり寝たりもしますが、それでも動いていることが多いでしょう。


 空間だけではなくて、光や風、湿度に温度、時には手触りや匂いだって人が感じ取る要素は多岐にわたります。そうして時間や季節の移ろいも関わってくると、ある時のある一点からの見てくれだけを表現したパースでなんてものは、建築のほんの一部分だけを切り取る事しかできません。


 だからよく写真では建築は分からないと言われます。実際に足を運んで感じ取ることが必要です。しかしそれすらもパースよりは情報量が多くても、部分的に切り取ったにすぎません。時間の変化は数時間ではなく数十年、数百年続くものだからです。


 世間では今も昔もよく分からない事件や出来事が溢れています。ネット時代になって表層部分の情報はたくさん入ってきますが、本当のところがよく分からないというのは変わらないので、知ってしまった分胸にもやもやが残ることが多くなってます。


 パースや写真を見ても建築が分からないのと似ているのかなとふと思いました。

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