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道楽草  作者: 十三岡繁
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イルカ

 イルカは主には海に棲息しているが、少数派だが淡水で生活するものもいる。哺乳類でエラ呼吸ではなく肺呼吸なので、魚類と違って淡水も海水も関係ないだろうという気がするが本当にそうだろうか?


 まず海水と淡水の大きな違いとして、浮力が挙げられる。当然海水の方が浮力が大きいわけだが、ここで育ったイルカにとっては、淡水のプールの中などは結構つらいのではないだろうか?


 次に水分補給をどうしているのかが気になる。よく海で遭難した時には海水を飲んではいけないというが、イルカも哺乳類である限り同じような気がする。塩分だけをろ過して体外へ放出するような機構があるのだろうか?


 調べてみると、イルカは海水を飲んでいないらしい。全て食事から取り入れてるんだそうだ。あんなに水に囲まれて暮らしているのに、一切水を飲まないというのは何とも興味深い。しかし淡水で暮らしているイルカにはその縛りが無い。学術的には淡水で生活するイルカも水は飲まないという事らしいが、喉が渇いたらこっそり飲んでいるんではないだろうか?


 しかし食べ物から水分を補給するとしても、海の生物には海水という塩水が付着している。それを食べればかなりの塩分が体内に入ってしまう事だろう。塩分の取り過ぎは血圧に良くないなんて事が人間では言われているが、イルカは大丈夫なんだろうか?


 更に人間の体には、内外を問わず多くの常在菌が存在している。きっとイルカも同様だろう。それらもまた塩分濃度の違いには影響を受けそうな気がする。


 進化とは不思議なものである。個体としての周辺環境に対しての進化にばかり目が行くが、生物一個体は実は多くの生物の集合体だと考えるならば、その集団全体で環境に順応して行かないといけない。トライアンドエラーでそれには物凄い時間が必要になるような気がする。突然変異ぐらいで簡単に考えてはいけないような気がする。


 地上の微生物は数十分で細胞分裂したりする。一方海底にも地上に負けないくらいの微生物がいる事が分かっているが、これらは細胞分裂をするのに1万年単位の時間が必要ではないかと推測されている(100万年なんて計算結果もあるそうだ)。億年単位でみれば1万年などあっという間かもしれないが、こちらは突然変異なんてものは滅多に起こりそうにない。本当に突然変異やトライアンドエラーだけで進化が説明できるのだろうか?


 考えれば考える程疑問ばかりが積み重なっていく。多分知能が高いと言われているイルカもそんな事は考えていない。ではその思考ソースを何に割いているんだろうか?ここでもまた疑問だけが降り積もる。

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