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道楽草  作者: 十三岡繁
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言葉の難しさ

 昔からそれほど本を読む方では無かったんですが、こうして自分でも話を書くようになって、他の方が書いた文章を読む機会も随分と増えました。


 気になるのは聞きなれない漢字や単語です。自分の語彙力が低いだけだと言ってしまえばそれまでですが、結構初めて見聞きする言葉が少なくないです。そういう言葉に出会って、調べては自分の語彙力を高めていく。それも読書の醍醐味だとは思います。


 ただ書く方の立場で考えた場合、広く多くの方に読んでもらう為に書いているのであれば、なるべく平坦な言葉を選ぶべきではないかという思いもあります。特に建築設計などという仕事をしていれば、普段は専門用語まみれです。クライアントとお話しするときは、なるべく一般の方でも理解ができるように言葉を選ぶようにしています。


 文章はどうあるべきなのでしょうか?似たような言葉でも実際にはニュアンスが違っていますし、自分の知っている言葉でぴったりと嵌る表現があれば、それはその言葉を使うべきなんでしょうね。ただ一方では、知らない人がその言葉を飛ばし読みすると、伝えたかった情報はゼロになってしまいます。


 漢字はその点何となく字面を見れば意味も予想できることが多いですが、横文字なんかだと知らない単語は全く分かりません。以前物凄く高名な建築家の書いた本を読んだことがありますが、注釈だらけで1ページ読むごとに注釈の意味を調べるために本を行ったり来たりして、内容が全然入ってきませんでした。二回読めって事なんでしょうね。


 注釈を振っている時点で、編集者も世間一般の言葉ではないと認識しているはずです。まぁそれはわざわざその人の本を買ってまで読みたいと思ったのだから、頑張って解読しろという事なんでしょう。


 これまた違う建築家ですが、その方の講演会に行った時、何を話しているのかさっぱり分からないという事がありました。一般の方も結構来ている講演会です。分からない自分が馬鹿なのだろうと思う一方で、誰に対しての講演会なのかを分かった上でこんな話をするこの人は、ちょっとどうかしてるんじゃないかという風にも思ってしまいました。確かに難しい言葉を列挙するので賢そうには見えるんですが、本当に賢いのかなというかそんな感じです。


 現在第一線で活躍中の方々は違います。聞きに来ている人たちがどういう人たちなのかをちゃんと把握したうえで、ちゃんと分かり易くお話しされます。言語というのはコミュニケーションツールですから、その目的からすれば当然の話かなと思います。


 文章というものも同じような気がするんですが、どうなんでしょうか?線引きがとても難しいように思います。

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