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道楽草  作者: 十三岡繁
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牧のうどん

 福岡ローカルな話で恐縮ですが、「牧のうどん」という私の好きなうどん屋さんがあります。福岡在住の人には説明はいらないと思いますが、福岡市近辺に結構な数の店舗があるローカルチェーン店です。


 なんで全国進出しないかと言えば、それは味の秘密によります。牧のうどんは麺は各店舗で切っていますが、そのネタは本店で作っています。更に最も力を入れているだしスープも全て本店で仕込んでいます。なのでそのスープを配送できる距離にしか店舗を設けないんです。


 このだしスープが恐ろしくうまいんです。聞いた話では利尻昆布の国内消費量の7%はこのスープに使われているんだとか…そこに鰹節とサバ節…聞きなれないところでうるめ節を加えているんだそうです。


 材料の具合やダシの出具合も季節や気候で変わるので、本店で微調整して毎日仕込むんだそうです。職人芸ですね。あくまでも町のうどん屋さんという姿勢ですね。因みに店名は別に牧野さんが作ったとかでは無くて、牧という所にあったうどん屋さんなので牧のうどんなんだそうです。


 うれしいのは価格が極めて良心的なところです。そうして働いている人はどこの店に行っても生き生きとしています。きっと自分たちがみんなに幸せを与える事を自負していて誇りに感じているんじゃないかと思います。因みにこのスープを東京で作って出す試算をしたところ、一杯の価格は2000円を超えてしまうそうです。


 ということで福岡へお越しの際は是非とも行かれてください。店舗の多くは車じゃないと行きにくい場所ですが、博多のバスターミナルビルに入っています。ちょっと歩きますが空港近くにも一店舗あります(2024年現在)。


 あと、初めて行く方は驚かれるといけないので先に書いておきますが、麺は茹でた後に水で〆てないのでやわやわです。ゆっくり食べているとどんどんスープを吸って膨らみます。でもご安心ください。各テーブルにはやかんに入っただしスープがサーブされるので、それをつぎ足しながら食べるわけです。なのであまりゆっくり食べていると、食べても食べても減らないという状態になります。

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