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道楽草  作者: 十三岡繁
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円安

 世間は円安円安とうるさいです。1ドルが150円~160円というのは実は1990年ぐらいと同じです。では何が問題かと言えばインフレ率です。1990年あたりのアメリカの消費者物価指数に比べると、今現在は2.5倍くらいになっています。本当はここについていければ良かったんですが、そこで失われた30年です。


 160/2.5は64です。完全についていったなら1ドルは64円だったわけです。もっともアメリカについていった場合一緒に日本もインフレになるという事なので、現在の円の貨幣価値が1990年と同等だとすればのイメージです。


 向こうからすれば日本に観光に行くのは美味しいわけです。1990年に比べて物価が1/2.5なわけです。日本人の感覚に直すと1杯750円のラーメンは250円で食べられるんです。そりゃー自分がアメリカ人だったら日本に観光旅行に行きますよね。


 漫画ワンピースは1~103巻まで税込486円ですが、これはアメリカ人からすると一巻195円です。爆安です。なので、円安は輸出産業に関していえば最大のチャンスなわけです。但し原材料やエネルギー源を海外からの輸入に頼っている限りは、そちらのコストも嵩むので、結局は労働力の安さが価格を抑えている事にしかなりません。それでは庶民はじり貧です。


 では原材料を輸入に頼らずに海外からのエネルギー資源も使わずに、生産して輸出できるものがあります…そうです。だからこそのコンテンツ産業なわけです。この事は前に東京大学漫画学部漫画学科でも書いた通りです。優れたコンテンツはすぐにパクられます。諸外国で制作される漫画やアニメも結構なレベルにはなってきました。


 しかし日本の作品を見れば見る程、多分これは日本でしか生まれないコンテンツだなと改めて感じます。オンリーワンであってブルーオーシャンです。そこに早く気付いた方がいいと本気で思っています。遠慮気味に国立大学に専門課程を作るぐらいの事を書きましたが、省庁を一つ作ってもいいくらいの産業のネタだと思ってます。


 同様にデジタル技術という可能性もあったと思うんですが、これは今の所どうにも無理そうな気がしています。日本人には不向きなのかもしれません。少なくともオンリーワンにはなれそうにないなと感じます。

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