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不完全なくそ野郎
幸いにして自分の人生では、そう言った人と関わることは無かった。しかしテレビなどを見ていると、見ているだけで胸糞が悪くなるような人間は確かに存在している様だ。
今日も番組で人探しをしている女性の父親は、DVを繰り返して家族にお金をせびり続けるという、くそみたいな人間だった。でもきっとそんな人間にもいいところが少しだけあったりするんだろうなと思うと、何かちょっと悔しいような気がしてしまう。そんなくそみたいな人間には完全なるくそであって欲しい。憎めなくなってしまう。
宮崎駿氏が描いた漫画『風の谷のナウシカ』で(映画の内容は原作漫画とは随分と違います)、「生命は光だ!!」と言われたナウシカが「ちがう、いのちは闇の中に瞬く光だ!!」と言い返すシーンがある。光でいいんじゃないかと思いつつ、人間がそんな存在だったらそれこそ糞つまらないなと思ったりもするわけだ。
人間とは本当に面倒くさい存在である。




