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道楽草  作者: 十三岡繁
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複雑系

 前にも書いてきた話ですが、人間は細胞の集合体です。細胞の数は一人で30兆個と言われています。しかしその人間と共生している細菌の数は40~100兆個です。更にウィルスとなると380兆個と言われています。細胞数の十倍以上です。


 自分の体だと思っていたこの存在は、生物の集合体なんです。ウィルスは生物じゃないという考え方もありますが、細菌だけでも細胞数を超えているのでまぁいいでしょう。


 だから自分の体は自分の物だけではないという事なんです。様々な生物と一蓮托生なんだという事です。地球みたいなもんですね。一人の人間の中には物凄く複雑な生態系が出来上がっているんです。


 これが更に夫婦になったりすると、関わる生物数は二倍になります。子供がいたらその分また増えます。更に社会生活を送れば、様々な人と交流する事になって、細菌やウィルスの交換も起こります。果たして一つのコミュニティにどれくらいの人が存在しているんでしょうか?あまりにも複雑過ぎます。


 こんなに複雑なのに、なんかそれなりにまわってる所が凄いです。まぁまわるように、進化と変化を繰り返してきたのだからそりゃそうだろうなんですが、人為的に全ての結果を予測しながらこのバランスに手を入れるって言うのは、いくらスーパーコンピューターを駆使したとしても、かなり難しいんじゃないでしょうか?


 だから薬品でも食品でも、結局は治験をして出たとこ勝負です。それとて全ての結果を把握できるほどには、長くもやらないし規模も大きくは出来ません。確率は小さくても逆の意味で当たりをひく事があるという事です。しかしそれを恐れてばっかりだと進歩が無いので仕方ない部分もあります。そうして余計な手を加えた事でさらにまた世界は複雑化して行きます。最後はどこまで行くんでしょうね?

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