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道楽草  作者: 十三岡繁
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データ相続

 そろそろ問題になるんじゃないかと心配しているのが、データの相続です。世代を越えた引継ぎと言ってもいいですね。


 分かりやすいところで言えば写真です。昔は写真と言えば紙で実物が存在していたので、アルバムを子供に渡すとかで良かったわけです。ドラマや映画で、亡くなった父の昔の写真がある日突然出てきたみたいな設定もできました。


 しかし今やフィルムで写真を撮影する人は殆どいなくなりました。というかカメラを持っている人も随分と減ったんではないでしょうか?スマホで写した画像はクラウドにアップされます。逆にその方がアナログ保管よりも消失の可能性は低いようにも思えます。でもクラウドは個人単位のデータ管理が基本です。仮に父親がある日突然交通事故で亡くなった場合、クラウドに溜め込んだ子供の小さい頃の写真なんかは取り出せなくなるんじゃないでしょうか?


 写真だけでは無いです。動画も同じです。今は昔みたいに、発表会や運動会でビデオカメラを構えるではなく、スマホで撮ってクラウドに保存して終わりなんて事があるんじゃないでしょうか?手紙も一緒です。他にも様々なものがデジタルデータの形でのみ保存されていたりすると思います。


 自分が突然いなくなる可能性を見越して、定期的にクラウドからデータを吸い出して、DVDなりUSBメモリーに書き出している人は良いと思います。でもそんな人は見たことが無いです。こういう時代になったのはここ2、30年ぐらいの話なので、その変化のヤバさに気が付いていない人が多いんじゃないでしょうか?


 お墓の様に○○家代々のクラウドみたいなものを作って、子供や孫にデータを引き継いでいけるように、制度かシステムを作っておかないとまずいような気がします。


 1億年ぐらいたったらプラスチックも分解されて、人類の痕跡はなくなるなんて話があります。今でも1万年以上前の出来事なんて石に刻まれた絵や文字から推測するしか無いですよね。個人だけの問題では無くて、社会や世界全体の話としても、アナログがデジタルに移行するにつれて、その保存可能期間が短くなっているような気がして心配です。

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