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道楽草  作者: 十三岡繁
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遊び

 物造りに関わっている方であればすぐに分かってもらえると思いますが、パーツを組み合わせる時には『遊び』が大切です。


 どういうことかと言えば、例えば3cmの幅の溝に3cm幅の部品を差し込めるかと言えばそれは無理です。少しだけ溝幅が大きいか、差し込む方の部品が小さいか、又はその両方でない限り組み合わせられません。


 そうして更に組みあがったとしても、部品の素材が違っている場合は熱膨張率が違いますから、遊びが少なければ不具合が発生する可能性も出てきます。


 一般的な言葉に置き換えると、余白とか隙間って事になるんでしょうか?建築の世界では機械に比べるとやや大振りになりますが、壁と天井や、天井と床などの違う部位の接合部分や、外壁にはまるサッシなどはこの遊びが大切です。ただ、遊びが大きすぎると見た目が良くありませんし、ガタつくこともあるので、シーリング材やコーキング材という伸縮素材で埋めたりします。


 最近の世の中はこの余白が小さくなっているように感じます。デジタル時代だからでしょうか?昔はもっと白黒はっきりしないグレーなものも多かったし、どんな事柄にも隙間があって充分な余白が用意されていたように思います。隙間は無駄な物なのかもしれませんが、この無駄がないと窮屈ですし閉塞感を感じます。


 住宅設計などでは予算や面積に限りがあるので、あの手この手で工夫して空間を有効活用しようとします。でも一方で天井が高かったり、時には吹き抜けていたりデッドスペースがあったりと、宇宙ステーション内部に比べれば(行ったことないですが)随分と余白があると思います。でもそれって人生と同じで大切な存在なんじゃないでしょうか?


 そう、人生にも遊びが不可欠なんです。と、書いたところで仕事に戻ります。

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