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道楽草  作者: 十三岡繁
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三大欲求

 人間の三大欲求と言えば食欲、睡眠欲、性欲の三つです。興味深いのは最初の二つは自己の生命活動の為の欲求なのに。性欲だけは自分というよりは種全体の為の物なところです。


 食べたり寝たりしなくては人間は生命活動を維持できません。でも性欲は解消されなくても死ぬことはありません。三大欲求は本能に基づくものですが、欲求というにはちょっと性欲だけだけは動物的なものとは違うような気がします。


 他の動物だと性欲というよりは、生殖本能と言った方が通りがいいと思います。鮭がメスの産んだ無精卵に精子を振りかける行為は、性欲の賜物というには違和感があります。人間に近い猿の仲間なんかがやっと性欲に近い感じの物を持っているような気がしますが、他の動物だとちょっとその高み?までは達していないのではないでしょうか?


 自分の利益…快感物質が脳内で分泌されるという事では利益がゼロというわけでもないですが、自分の体内で作りだして自分の中で消費しているだけなので、自分の為というよりはもう本当に自分以外のものの為に備わっている欲望かなと感じます。それが三大欲求に来るというのが何とも不思議な感じです。


 但し単に性欲が生殖活動の為の欲望であるならば、人類の寿命が飛躍的に伸びて不老不死という状態にまでなったとき、性欲はほぼ消え失せるという事にもなりそうです。しかし個人的にはそうは思いません。この欲望は既に生物の本能を超えた高みにまで達していると思うからです。


 だから人間がスケベなのは正しい事だし、ある意味スケベであることは自分よりも世の為人の為だと思うわけです。更に動物の本能を超えた高尚な衝動なわけです。だからスケベな人は、男女の違いなく思い悩まずに胸を張りましょう。


 しかしあまり口外しすぎるとスケベな事ができる機会が減ってしまいそうなので、そこは社会生活とうまく折り合いをつけないといけませんね。そこが猿との違いです。



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