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道楽草  作者: 十三岡繁
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決定された未来

 前にも書いたと思いますが、量子力学の不思議に初めて出会ったのは高校生の頃でした。原子の構造で電子の位置は確率でしか分からない。観察するまで特定できないという所でした。


 それまで原子核が太陽で、電子は地球の様にそのまわりをぐるぐる回っているイメージだったので、特定できないのは観察しないからで、どこかしらにあるはあるんだろうとしか思えませんでした。今でも感覚的には納得できてません。でもどうやらそうらしいです。


 それを不思議と思う一方で、安心感も得られました。子供のころからの疑問で、もしこの世界の森羅万象が物質やエネルギーによるものだった場合、超スーパーコンピューターに現在の状況を全て入力できたなら、未来のことは全て計算して予測できることになるんじゃないかというのがありました。であれば未来は全て決定済みという事になります。なんとなく生きているのもあほらしくなる様な話です。


 しかしこの不安を量子力学的不思議は吹っ飛ばしてくれます。現在が確定していないんだから未来の予測も不可能です。それはそれで良かったんですが、どうにも確率でしか分からない現在というのが感覚的には捉えられません。


 テレビゲーム。例えばロールプレイングゲームで、宝箱の中にレアアイテムが入っているかどうかは、開けてみるまでは分からない。確率の数式があるだけだというのは感覚的には分かります。しかしそれと同じだという理解でいいんでしょうか?何かこの世界はテレビゲームみたいなものだという事になりそうで怖いです。シミュレーション仮説がそんな話ですね。


 シミュレーション仮説とは別に、確定しない重ね合わせ状態を説明するものとして多世界解釈の方が物理学では主流みたいですね。○なのか×なのかは不確定だが、観察した時に〇だった世界と×だった世界に分岐するというやつです。どちらかというとシミュレーション仮説の方が感覚的にはしっくり来てしまいます。しかし未来は定まっていないという点ではどちらも同じなので、まぁ良しとしましょう。

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